2023.01.13
咀嚼(そしゃく)について
2023年を迎え、皆様いかがお過ごしでしょうか?改めまして、新年明けましておめでとうございます。
年末年始の色々な行事も落ち着きそろそろ普段通りの生活に戻られましたか?
ウィズコロナ生活になって早3年目、コロナ禍前のような年末年始のイベント事が多い生活と同じようにはいかないものの、何かとこのシーズンはクリスマス、忘年会、お正月や新年会等といったイベントが増えて普段の生活に比べて暴飲暴食気味になりがちになってしまう方も多いかとは思います。
みなさまの年末年始はどのような感じだったでしょうか? さて、本日は食べる行為にとても密接した歯の役割のひとつでもある大切な咀嚼(そしゃく)について少しお話をしたいと思います。
咀嚼(そしゃく)とは?
歯の役割はいくつかありますがそのひとつに咀嚼があります。
咀嚼とは、噛むとも表現されますが、摂取した食物を歯で噛み、粉砕(すり潰す)することです。また咀嚼を行う際は歯以外の体のパーツ(舌、唇、顎、頬)も同時に動かしています。そしてこの咀嚼という運動機能によって脳に刺激を与え、身体のバランスを保つなど全身の健康にも大きく影響しています。
咀嚼がもたらす効果
唾液の分泌が増え、消化を助ける
よく噛むことにより細かくなった食片は胃の中で消化しやすくなり、同時に咀嚼によって消化酵素が含まれる唾液の分泌も増えるので胃腸への負担が軽減されます
むし歯や歯周病を予防する
よく噛むことによって自浄作用のある唾液の分泌が活性化するため細菌の増殖を抑えます。また、唾液には細菌を死滅させる酵素も含まれています。
肥満予防になる
よく噛むことによって食欲抑制する脳内満腹シグナル物質が分泌される為、過剰に食べることを抑制します。
食事による代謝が上がりエネルギー消費が増える
脳を活性化し認知症を予防する
咀嚼を行うには顎の筋肉をはじめ頬や唇、舌などの筋肉も同時に動かす必要があります。これらの筋肉の動きによって大きなエネルギーが発生し、この運動エネルギーが頭蓋骨に伝わることによって司令している脳の血流量が増加しを脳細胞が活性化されています。
嚥下しやすくする
食べ物を細かくすり潰すことによって、食べ物を喉に詰まらせないようにします。
噛めないとどうなるの?
噛む力が弱まると、低栄養や「胃潰瘍」や「胃がん」、高齢者の場合はサルコペニア(筋肉量の低下)が発症するリスクが高まります。
また、唾液がもつ殺菌作用が不足することで「虫歯」や「歯周病」のリスクが高まり、歯の欠損にも繋がります。入れ歯の場合感覚は人それぞれですが、もともとの自分の歯の3分の1から6分の1程度の力でかめると一般的には言われています。
咀嚼に注目する
噛む回数の多い食べ物(噛む回数)
噛む回数が多い食べ物はタコやイカなどがあります。ハンバーグのような柔らかい食べ物に噛む回数の多いニンジンやレンコンを加えると栄養分だけでなく噛む回数も増えて健康的な食事になります。
咀嚼を意識して食べましょう
回数を多めに咀嚼して、ゆっくりと食事をすることは身体に良いメリットがたくさんあります。ただ、単に回数を増やすだけではなく、いくつかのポイントを押さえて気をつけてみるのも効果的とされています。咀嚼を増やすためのポイントをご紹介します。
1. まずはひとくち30回以上を目標に!
2.なるべく歯ごたえのあるものを選んでみる。
3.咀嚼する際はゆっくりとひとくち30秒を目標に!
早食いが習慣的な方にとっては咀嚼を意識しながら食べるのは結構面倒臭いなと思うかもしれませんが、そんな方は咀嚼中に一旦箸を置いて咀嚼に集中してみるのも良いかもしれません。そしてついついやってしまいがちなテレビやスマホを見ながら食べる“ながら食い”も控えるものポイントです。
今年は「咀嚼」を意識してゆったりとした食事を心がけてみてはいかがでしょうか?