2024.12.21
ブリッジの土台が虫歯になったらどうする?症状・治療法・予防策を徹底解説
ブリッジの土台が虫歯になった場合、放置せず早めに対処することが重要です。しかし、初期症状がほとんどなく気づきにくい一方で、進行しやすいのが特徴です。もし痛みや違和感を感じたら、それは虫歯のサインかもしれません。
本記事では、ブリッジの土台が虫歯になった際の症状、治療法、そして予防策について詳しくご紹介します。この記事を読むことで、ブリッジの土台が虫歯になった場合の適切な対処法がわかるので、ぜひ参考にしてください。
ブリッジの土台が虫歯になったらどんな症状がある?
ブリッジの土台の歯が虫歯になっている時に現れるサインは、以下の4つです。ただし、虫歯になっていても、大きく進行するまで気づかないケースが多いので注意してください。
歯の痛みや違和感が続く
初期の段階では、冷たいものや熱いものがしみる程度かもしれませんが、進行するとズキズキとした痛みや、夜間の痛みなど、さまざまな種類の痛みが出現する可能性があります。
さらに歯に違和感を感じることがあり、たとえば、噛むときに違和感があったり、歯が浮いているような感覚があったりすることも。
ブリッジが不安定になる
虫歯が進むと、ブリッジを支えている歯が弱くなり、ブリッジがグラついたり、外れてしまうことがあります。
歯茎の腫れ
虫歯でかなり悪くなると、歯の根っこの方に膿がたまることがあります。膿がたまると、歯茎が腫れたり、歯茎に小さな穴が開いて膿が出てくることも。
ブリッジの縁の黒ずみや変色
土台の歯の虫歯が進行すると、歯の色が黒っぽく変色し、それがブリッジの縁から透けて見えることがあります。
さらに、ブリッジと歯の間に隙間ができ、そこに汚れがたまって黒ずんでしまうこともあるでしょう。
ブリッジの土台の歯が虫歯になったら必ず症状がでるの?
実はブリッジの土台の歯の虫歯というのは、初期の段階で自覚症状が出ないことが多くあります。
虫歯は通常、歯の神経に達すると痛みを感じますが、ブリッジの土台になっている歯は、すでに神経を抜いている場合が多く、虫歯が進行しても痛みを感じにくいのです。
さらには、ブリッジ全体の痛みと誤解されやすい点もあります。このようなことからも、症状がなくても外してみると、すでに虫歯が進行していることも珍しくありません。
ブリッジの土台が虫歯になった場合の治療法とは?
ブリッジの土台となる歯が虫歯になった場合、その程度によって治療の方法が変わってきます。
虫歯が初期段階
虫歯が浅い部分にできている場合は、ブリッジを外して虫歯を削り、その部分をコンポジットレジン(プラスチック素材)などの詰め物で補填します。
その後はブリッジを再装着、または新しいブリッジを作ることになるでしょう。
虫歯が中等度
虫歯が少し深くなっている場合は、ブリッジを外して虫歯を削り、金属やファイバーコアを使用し、歯を補強するための土台を作ります。その後、新しいブリッジを作ります。
虫歯が神経に達している
根管治療(歯の神経の治療)をして、歯の内部を清掃・消毒した後に詰め物で密閉します。歯の根の中をきれいにした後は、コアを形成して補強し、新しいブリッジを作ります。
支台歯が保存不可能な場合
虫歯がひどくて土台の歯を残せなくなった場合は抜歯が必要です。
その後はもし健康な歯が残っている場合、新たな4本連結のブリッジを作成することも選択肢に入ります。
そうでなければ、インプラントや部分入れ歯を検討することになるでしょう。
ブリッジの土台の虫歯が起きる原因とそのメカニズム
ブリッジの土台が虫歯になることは、残念ながらよくあることです。再治療を繰り返すことで、歯への負担は増し、最終的にはブリッジ自体が維持できなくなる可能性もあります。
ブリッジで負の連鎖が起こる理由は、以下のとおりです。
- ブリッジは複数の歯をつなぎ合わせるため、歯と歯の間の清掃が難しく、虫歯になりやすい構造である
- 再治療の度に歯を削るため、歯質が薄くなり、新たな虫歯や歯の破折のリスクが高まる
- ブリッジの下に歯垢や歯石がたまりやすく、歯周病を引き起こす可能性がある
このような負の連鎖を考慮した場合、ブリッジ再治療以外を選択するというのも1つの手段です。
ブリッジの土台が虫歯になった場合、再治療以外の選択肢はある?
ブリッジの土台が虫歯になった場合、必ずしも再治療がベストな選択とも言い切れないケースもあります。一般的な治療選択肢としては、以下のものが挙げられます。
インプラント
土台の歯を保存できない場合、抜歯して、失われた歯の部位にインプラントを設置する方法があります。
この方法では隣の歯を削る必要がなく、他の歯に負担をかけないため、長期的に安定した治療が期待できます。
また、インプラントを土台としてブリッジを支える方法もあり、例えばインプラント2本で3本分を補うことが可能です。
インプラント2本で3本を補う?インプラントのブリッジ治療について解説!
部分入れ歯
土台となる歯を保存できない場合は、部分入れ歯の使用を検討することもあります。保険適用の入れ歯なら低コストで治療が可能ですが、違和感を感じることも。
ブリッジの土台の虫歯治療には、さまざまな治療法や選択肢があり、それぞれメリット・デメリットがあります。歯科医師と十分にご相談の上、選択されることをおすすめいたします。
インプラント、入れ歯、ブリッジの比較は、下記リンクを参考にしてください。
ブリッジの土台を虫歯から守る正しいケア方法
ブリッジの再治療を何度も繰り返すことはできないため、今後はやはり、できるだけ虫歯にならないよう予防に努める必要があります。
ブリッジのお手入れは、専用の道具を使って丁寧に磨くなど、少し工夫が必要です。毎日の歯磨きには、歯ブラシ以外にも以下のアイテムがあると、より効果的にケアできます。
- 歯間ブラシ
- スーパーフロス
ブリッジを歯間ブラシでお手入れすべき?基本的なやり方や注意点も紹介
今回は「スーパーフロス」の具体的な使い方についてご説明いたします。スーパーフロスは通常のフロスと異なり、片端が硬くコシがあり、ブリッジの下にスルリと通せるように設計されています。
中央部分は、通常のフロスよりも太く、スポンジのような柔らかい構造で、歯と歯の間やブリッジの周囲に付着した歯垢を効果的にかき出します。
まるで小さなブラシで磨いているかのように、歯の隙間の汚れをスッキリ落とすことが可能です。
スーパーフロスの使い方
1.糸を準備する
- スーパーフロスを1本取り出します。
- 硬い先端部分を確認し、そのままブリッジの下や隙間に糸を通します。
2.糸を通す
- 硬い先端部分を、ブリッジと歯茎の間に差し込みます。
- ゆっくりと通し、スポンジ状の部分がブリッジの下に届くようにします。
3.スポンジ部分で清掃する
- スポンジ部分を前後に動かして、ブリッジの下にたまった汚れをかき出します。
- 優しく動かし、歯茎を傷つけないように注意しましょう。
4.フロス部分で仕上げる
- フロス部分を使い、土台の歯と隣の歯の間を丁寧に上下に動かして清掃します。
1回使い切りなので、使用後は捨てて新しいものを使います。毎日の歯磨き後や夜寝る前のケアに取り入れると効果的です。
スーパーフロスは市販されていることが多いのですが、初めて使う場合は、歯科医師や歯科衛生士に使い方を教えてもらうと安心です。
ブリッジの土台の虫歯をどうするか困ったら、ヨクシオファミリー歯科住道に相談
ブリッジの土台が虫歯になって再治療を繰り返すよりも、長期的な視点で適切な治療方法を選ぶことが重要です。歯科医師とよく相談し、自分の状況に合った治療法を決めましょう。
また、ブリッジを長くご使用いただくために、虫歯予防はもちろん、正しいお手入れが大切です。歯間ブラシの選び方など、ご相談ください。患者様に合ったアドバイスをいたします。
ヨクシオファミリー歯科住道では、初診時より、患者様一人ひとりのご状況に合わせた丁寧なカウンセリングをしております。
ブリッジの土台が虫歯になり選択肢にお困りでしたら、一人ひとりに合った治療をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。