2023.04.20
知覚過敏について
こんにちは。いきなりですが、冷たい飲み物やアイスクリーム、温かい飲み物、甘いもの、酸っぱいものなどを飲食するとキンと歯にしみる、または歯磨きするとなんとなく歯が痛く感じる。そういった歯の違和感を感じた経験はありませんか?それはもしかすると「知覚過敏」かもしれません。
本日はこの知覚過敏についてお話しさせていただきます。
知覚過敏による痛みの原因
歯の表面のエナメル質や象牙質が削れたり、歯茎の下のセメント質が露出したりすることによって、神経に刺激が伝わって起こる現象が知覚過敏です。
通常、歯の表面にはエナメル質が覆っており、この硬い層が刺激を緩和し、歯の神経に直接影響を与えることがありません。しかし、歯の表面が削れたり、歯茎が引っ込んでしまったりすると、下の層の象牙質やセメント質が露出してしまいます。これらの層はエナメル質よりも柔らかいため、刺激に敏感に反応することがあります。
また、歯周病や虫歯などの疾患も、歯の知覚過敏の原因となります。これらの疾患によって歯茎や歯根が炎症を起こすと、痛みを引き起こすことがあります。
知覚過敏の主な症状
歯を冷やすと痛む
冷たい飲み物や食べ物を口に入れると、歯が刺激を受けて痛みを感じます。例えば、アイスクリームや冷たいジュースを飲むと、歯がピリッと痛むことがあります。
歯を温めると痛む
温かい飲み物や食べ物を口に入れると、歯が刺激を受けて痛みを感じます。例えば、熱いスープやコーヒーを飲むと、歯がズキンと痛むことがあります。
甘いものを食べると痛む
砂糖や甘味料が多く含まれた飲み物や食べ物を口に入れると、歯が刺激を受けて痛みを感じます。例えば、キャンディーやチョコレートを食べると、歯がシクシクと痛むことがあります。
酸味のあるものを食べると痛む
酸っぱい飲み物や食べ物を口に入れると、歯が刺激を受けて痛みを感じます。例えば、レモンやグレープフルーツを食べると、歯がピリッと痛むことがあります。
ホワイトニングの施術を受けたことによって痛む
ホワイトニングの施術で歯の表面のエナメル質が削られるため、歯の表面が薄くなり、神経や根が露出しやすくなることがあります。また、ホワイトニング中に使用される化学薬品が歯の表面に浸透することで、歯の内部の神経にダメージを与えることもあります。このダメージにより、歯の神経が刺激に対して過敏に反応しやすくなります。
歯の表面に異常がないのに痛む
歯の知覚過敏には、歯の表面に異常がなく、歯科医師でも痛みの原因が見つからない場合もあります。この場合、ストレスや不眠などが原因で痛みが感じられることがあります。
知覚過敏になっている場合は口の中が違和感を感じることがあり、歯を噛んだり、食べ物を噛んだりすると、歯が痛くなるため、口の中での食事や会話が困難になることがあります。
知覚過敏を軽減するには?
上記のような痛みを感じるようになった場合は知覚過敏になっている可能性があります。もし違和感を感じるようであれば、下記のような方法を試してみましょう。
歯磨きの改善
歯磨きを丁寧に行うことで、口内の細菌や歯垢を取り除き、歯を清潔に保つことができます。また、歯磨きの際には、歯ブラシをやわらかめのものに変えることで、歯の表面にかかる圧力を軽減することができます。
専用の歯磨き粉の使用
知覚過敏を緩和するための専用の歯磨き粉が市販されています。これらの歯磨き粉には、歯の表面を守るための成分が含まれており、知覚過敏を軽減することができます。
食生活の改善
食生活を改善することで、知覚過敏を軽減することができます。砂糖や酸味の強い飲み物や食べ物を控えることで、歯の表面を傷つけることがなくなります。
上記で述べたように自身の今までの習慣を正すだけでも知覚過敏の症状をある程度軽減することができますが、やはり歯科医院で受診することをお勧めします。そして、まずは知覚過敏の症状の原因や状態を調べてもらい、適切な治療を受けましょう。
歯科医院での治療方法
歯科医院での知覚過敏の治療方法は、症状や症状の原因によって異なりますが、一般的に行われる治療方法としては、歯質や歯の表面を強化する治療薬の塗布、虫歯などで欠損している歯冠(歯の頂部部分)の部分が原因の場合には歯冠修復にかぶせ物を行う方法があります。また、歯周病が原因での知覚過敏は歯周病の治療を行います。そのほか、歯ぎしりや食いしばりが原因の場合はマウスピースでの矯正を行う場合もあります。
知覚過敏にかかりやすい年齢は特定されていません。
知覚過敏は、あらゆる年齢の人々に生じる可能性があります。しかし、歯のエナメル質や象牙質が薄くなるため、高齢者はより知覚過敏になりやすい傾向があります。
また、歯の健康状態や歯磨きの方法、食生活なども、知覚過敏に影響を与えることがあります。例えば、歯を強く磨いたり、歯垢を放置したりすることで歯の表面が傷ついたり、歯肉が炎症を起こしたりすると、知覚過敏を引き起こす可能性があります。
したがって、予防の観点から、正しい歯磨き方法を実践し、定期的に歯科検診やクリーニングを受けることが重要です。