2024.11.30
ガミースマイルを改善したい!歯列矯正とガミースマイルについて解説
ガミースマイルと歯列矯正
お口のトラブルというと、虫歯や歯周病、歯並びなどを連想する方が多いと思います。
ガミースマイルは、そういったトラブルのように健康面の観点から治療を推奨されているというものではありません。
しかし、ガミースマイルが原因で笑えない、自分に自信がないという方がいるのも事実です。
そんなガミースマイルを解消するために、歯列矯正を受けたい!と考えている方も多いのではないでしょうか。
そもそも「ガミースマイル」って?
ガミースマイルという言葉を聞いたことがない方もいらっしゃるかもしれません。
ガミースマイルとは、お口を開けて笑ったときに歯茎が広く見えている状態を指します。
通常は、上下の歯を合わせたときに、歯茎は上唇と下唇である程度隠れます。
一般的に、上の顎の歯茎が3mm以上口元から見えているとガミースマイルである言われています。
「笑った時に歯茎が見える」という状態
お口を開けて笑うと、少なからず歯茎は見えるものです。
しかし、ガミースマイルの方は「歯より歯茎の面積の方が広い」「思いっきり出っ歯のような笑い方になる」といったお悩みを抱えています。
ガミースマイルは、小さなお子様からご年配の方まで年齢を問わず起こるものです。
「乳歯の時はガミースマイルだった」「永久歯になってから歯茎が目立つようになった」という方もいらっしゃるかもしれません。
歯の長さや位置によってガミースマイルになる
歯の長さや生えている位置は、人によって個人差があります。
歯が短い方、生えている位置が低い方は、上も顎の歯茎が見える幅が大きくなるため、ガミースマイルになりやすいと言えるでしょう。
また、歯茎が過剰に発達して前歯を覆うようになっている場合も、歯茎の面積が大きくなってガミースマイルになってしまいます。
唇や顎に要因がある場合も
歯や歯茎の他に、上顎や唇に要因があってガミースマイルとなっているケースも考えられます。
例えば上顎が前に突き出ている上顎前突(出っ歯)の場合には、必然的に歯茎が目立つようになってしまうでしょう。
また、上唇を上に引き上げるための筋肉が過剰に発達している場合には、必要以上に上唇が持ち上げられて歯茎が目立ってしまうということもあります。
ガミースマイルは、歯の生え方や歯茎自体の問題という訳ではないのです。
ガミースマイルはカワイイ?コンプレックス?
虫歯や歯周病と違い、ガミースマイル自体が歯の病気ということはありません。
とはいえ、ガミースマイルはお顔の印象を大きく左右するポイントとも言えます。
「ガミースマイルはカワイイ!」
「ガミースマイルは恥ずかしい」
ガミースマイルに関しては、どちらの声もあるのが現状です。
ガミースマイルはチャームポイントの一つ
日本の有名な女優さんの中にも、ガミースマイルの方は多くいらっしゃいます。
どなたも笑顔が可愛らしく素敵な笑顔のため、ガミースマイルが悪いものという印象を抱かせることはありません。
思いっきり笑っている笑顔は、とてもチャーミングで明るい印象を抱かせます。
また、お子様を持つ親御様の中には、歯茎を見せて笑う子どもの姿を可愛らしいと感じる方も多くいらっしゃるでしょう。
このように、ガミースマイルは一つのチャームポイントとして愛されているのです。
一方コンプレックスに感じる方も
ガミースマイルは、捉え方によってはコンプレックスと感じる方も少なくありません。
歯茎が見えることが嫌で笑えない、人前で口元を隠してしまうという声もあるのです。
お顔の中心であるお口にコンプレックスがあると、気持ちがネガティブになってしまいます。
歯並びや歯の色味と同様に、改善できるなら改善したい!という声も多く見られます。
ガミースマイルは歯列矯正で改善できる?
歯並びを改善するための歯列矯正には、ガミースマイルを軽減できるという可能性があることをご存じでしょうか。
全てのガミースマイルを改善することは難しいですが、原因によっては歯列矯正を行うことで歯茎が目立たなくなるケースが多くあります。
「出っ歯が気になる」「歯並びが悪いのもコンプレックスになっている」「できれば矯正をしたい」という方は、ぜひ検討してみてください。
歯並び起因のガミースマイルは歯列矯正で改善
歯並びや噛み合わせ問題があってのガミースマイルは、歯列矯正によって改善できる可能性があります。
例えば上の前歯が突き出ている上顎前突などは、お口を開けると上の歯が目立ってしまい、ガミースマイルになってしまいます。
こうした歯並びの問題は、健康面からも改善が必要なため、歯列矯正によって正しい歯並びを作っていくことが大切です。
歯並びが整うと、ある程度ガミースマイルも改善されるでしょう。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い
歯列矯正は、大きく分けてワイヤー矯正とマウスピース矯正の2種類があります。
従来の歯並び治療といえばワイヤー矯正で、幅広い症例に対応できます。
ガミースマイルでも、ワイヤー矯正とアンカースクリューを用いた治療が行われます。
矯正器具が目立つこと、慣れるまでケアがしづらいことなどのデメリットはありますが、マウスピース矯正よりも短期間で治療を行うことができます。
一方のマウスピース矯正は、器具の着脱が自由で目立ちにくいというメリットがあります。
ガミースマイル自体を矯正するというよりも、歯並び全体を改善することでガミースマイルを軽減することを目的に治療を行うことが一般的です。
歯列矯正が難しい場合の選択肢
上唇や筋力に問題がある場合には、歯列矯正だけで改善することが難しいかもしれません。
そういった場合のガミースマイルは、上唇粘膜切除術やボツリヌス注射など、他の方法で改善することも検討してみましょう。
歯科医院では、ガミースマイルの原因に合わせた改善方法を一緒に考えてくれますので、悩んでいる方はぜひ相談されてみてください。
上唇粘膜切除術
上唇粘膜切除術とは、口腔の粘膜を切除する処置です。
上の唇と歯茎の間の空間を小さくすることで、露出する歯茎の面積を減らし、ガミースマイルを改善できるというメリットがあります。
外科処置を用いた治療になりますが、大きな傷跡が残ったり入院したりというリスクはありません。
「上唇が上がりすぎている」と感じられている方は、上唇粘膜切除術も検討してみると良いでしょう。
ボツリヌス注射
上唇を持ち上げる筋肉が発達している場合には、ボトックス・ボツリヌストキシン注射という方法がおすすめです。
上唇挙筋にボツリヌス注射を行うことで筋肉の動きを抑制し、必要以上に唇を持ち上げないように調整します。
強い痛みや負担のある治療ではありませんが効果は一時的なものなので、半年に一度など、定期的な注射が必要になります。
妊娠中や授乳中など、処置が受けられない場合もあるため、希望する際はきちんとカウンセリングを受けるようにしましょう。
まとめ
ガミースマイルは「カワイイ!」という声がある一方で、コンプレックスに感じている方も少なくありません。
せっかく歯が綺麗で笑顔が素敵なのに、歯茎が目立ってしまうことでお口を開けて笑えないのはとてももったいないことです。
そんなガミースマイルですが、原因に合わせた改善方法を知ることでしっかりと解消していくことができます。
骨格や歯並びに原因がある場合には、ぜひ歯列矯正を検討されてみてください。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正、双方のメリット・デメリットを知り、ご納得の治療を選択してくださいね。