2024.09.19
口の中のネバネバはトラブルのサイン?ネバネバの原因と改善方法を解説!
口の中のネバネバを解消するために知っておくべきこと
「起きた時に口の中がネバネバして気持ちが悪い」と感じる方は少なくないでしょう。
朝の不快感は、しっかりと歯磨きをすることで解消できます。
しかし、ネバネバの状態が常に続いているという場合には、正しい治療や改善方法に取り組んでいく必要があります。
まずはなぜ口の中がネバネバするのか、原因について解説をしていきます。
その上で、ご自身に合わせた改善方法を模索し、なるべく期間や費用をかけずに口内環境を整えていく方法を考えていきましょう。
ネバネバの原因は一つだけではありません
口の中がネバネバする原因について、多くの方は口の中の乾燥をイメージされると思います。
確かに、口が乾くとネバつきが気になってしまうことはあります。
ただ、口のネバネバは、必ずしも乾燥によるものではないということを知っておいていただきたいと思います。
口内が乾燥して起こるケース
体の水分が不足すると、口の中も乾燥しがちになってしまいます。
口が乾くと、ネバつきが気になったり口臭の原因になってしまったりとさまざまなトラブルにつながります。
特にドライマウスの方などは、口のネバネバに悩んでいるのではないでしょうか。
乾燥すると口の中の細菌量も増えてしまうので、注意が必要です。
虫歯や歯周病のサイン
重度の虫歯や歯周病になってしまっている方は、唾液がネバネバしていると感じることが多いのではないでしょうか。
口の中には、さまざまな菌がいます。
口内環境が悪化して菌が繁殖すると、唾液の質が変わってしまったり、唾液の持つ自浄効果が妨げられてしまったりといった問題が起こります。
そうすると口の中が清潔に保てなくなってしまい、常に口がネバネバと不快な状態になってしまうのです。
唾液分泌の問題によって起こるケース
水分不足や唾液腺の問題によって唾液が正常に分泌されない状態が続くと、口の中が清潔に維持できなくなってしまい、ネバつきや口臭が気になってくるでしょう。
虫歯や歯周病など口腔内のトラブルとは違い、唾液分泌の働きに問題があることで口の中がネバネバしているという可能性もあるのです。
服薬による副作用のケース
お薬を常飲している方の中には、口の乾燥やネバつきに悩んでいるというケースが少なくありません。
お薬の中には、副作用として口の乾燥を引き起こすものがあります。
服薬後にしっかりと水分を摂るなど対策をすることである程度防ぐこともできますが、水分を摂っていてもネバネバが解消されない場合には、お薬の見直しも必要になるでしょう。
口の中以外の健康状態に問題があるケース
口の中のネバネバが突然ひどくなった場合には、お口以外に問題が発生している可能性があります。
例えば胃腸の調子が悪い、糖尿病のリスクが高いなど、全身の健康面で何かしらの問題を抱えている場合には、唾液に変化が現れ、ネバネバと不快な状態になってしまうことが考えられます。
「口の中のネバネバを放置してはいけない」と言われる理由
ネバネバは確かに不快ですが、虫歯のように痛みがあったり、歯周病のように出血したりするものではありません。
そのため、対症療法的にうがいやタブレットで誤魔化してしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、口の中のネバネバには、さまざまなリスクが潜んでいます。
ここでは、口のネバネバにどのようなリスクがあるのかをご紹介していきます。
虫歯や歯周病のリスクが上がる
口の中がネバネバしているということは、口内を清潔に維持できていないということです。
口内の環境が悪くなると、虫歯や歯周病の菌が活発になり、さまざまな口腔トラブルを引き起こす可能性が高くなってしまいます。
虫歯や歯周病が進行すると、治療にかかる費用や時間の負担も大きくなってしまうでしょう。
全身の健康問題を見逃してしまうことにつながる
全身の健康状態は、口の中に顕著に現れるものです。
例えば脱水症状がある場合、口の中はカラカラに乾燥します。
また、内臓機能に問題があると、特徴的な口臭や唾液の性質変化がみられます。
口の中のネバつきは、こうした体の問題に気づくきっかけでもありますので、それを放置することは体のトラブルを見逃してしまうという危険につながります。
口臭や自身の不快感など、QOLの低下につながる
健康面はもちろんですが、口の中がネバネバしている状態は、ご自身や周りにとっても決して嬉しものではありません。
口臭が強くなったり、話すときにうまく発声できなかったりと、生活の中で不便や不快を感じるシーンも出てくるでしょう。
口の中のネバネバを解消する方法5選
乾燥、口腔内感染、副作用と、さまざまな要因によって起こるお口のネバネバですが、正しいケアと治療を行うことできちんと解消することができます。
ご自身のお口のネバネバがなぜ起こっているのか分かったら、その原因に対してしっかり対策を行い、快適な口内環境を目指していきましょう。
まずはしっかり水分補給をしましょう
自分ではこまめに水分を摂っているつもりでも、実は体の中は水不足寸前…という話は珍しくありません。
特に暑い日や乾燥がひどい日には、喉が渇いていなくてもしっかりと水分補給をすることを心がけていきましょう。
きちんと水分を体に行き渡らせることで、口の中のネバネバも起こりにくくなります。
唾液の分泌を促しましょう
ドライマウスの方など、唾液の分泌が少ない方は口の中がネバネバしやすくなってしまいます。
必要に応じてお薬を使用したり、唾液腺のマッサージをしたりしながら唾液の分泌量を増やすことがネバネバの解消にもつながります。
ご家庭で簡単に唾液量を増やす方法としては、「しっかりと噛む」ことが挙げられます。
唾液が少ないと感じたらガムを噛むなど、ご自身に合った工夫を取り入れてみてください。
こまめなセルフケアを心がけましょう
ネバネバが気になったら、こまめに歯磨きをしたりマウスウォッシュを使ったりと、セルフケアをすることも大切です。
口の中で細菌が増殖すると、ネバネバ感が強くなってしまいます。
こまめなケアは虫歯や歯周病の予防にもなりますので、ぜひ習慣化していきましょう。
しっかりとケアができない場合には、お水でうがいをするだけでも効果的です。
必要に応じて医師に相談するようにしましょう
今までに感じたことがないほどのネバつきがある、どれだけケアをしても改善が見られない、という場合には、一度医師の診察を受けることも大切です。
原因が口の中以外にある場合には、必要な治療を受けることでネバネバも解消されていくでしょう。
お口のことは歯科医師に相談しましょう
さまざまな対策方法がありますが、やはり最も重要なのは、早い段階で歯科医師に相談するということです。
ご自身では気付けない初期の虫歯や自覚症状のない歯周病は、歯科医院を受診して検査を受けることで発見できます。
「痛みや出血があるわけではないのに歯科医院に相談していいのだろうか」と悩んでいる方もいらっしゃるかもしれませんが、歯科医院はお口全体のお悩みに対応する機関なので、まずはお気軽にご相談ください。
口の中のネバネバは保険診療で治療できる?
いざ歯科医院で口の中のネバネバについて相談しようとすると、多くの方はまず「どれくらい費用がかかるのか不安」「どのくらいの期間、通院しなくてはいけないのだろう」と不安を感じると思います。
前提として、歯科治療には健康保険が適用される「保険診療」と、保険が適用されない「自費診療」があります。
「口の中のネバネバを改善する処置は、保険診療の範囲内に含まれるのか」
費用負担の部分を事前に把握できなくては、安心して治療を受けられません。
まずは口の中のネバネバを改善するための治療と、それらが保険の範囲に含まれているかどうかを見ていきましょう。
虫歯や歯周病の治療でネバネバ解消!
口の中がネバつく、口臭が気になる、といったトラブルは、虫歯や歯周病が原因となっているケースが多く見られます。
虫歯や歯周病は、基本的に保険診療の範囲で治療を行うことが可能です。
歯科医院の方針や患者様のご希望によっては、保険適用外でこだわり重視の治療を行うケースもありますが、ごく一般的な虫歯治療や歯周病治療は保険適用となります。
定期的なクリーニングで口内環境を整える!
多くの歯科医院が今力を入れて取り組んでいる活動の一つに「予防歯科」というものがあります。
予防歯科は、その名の通り「トラブルを未然に防ぐための処置」を行う取り組みです。
具体的には、三ヶ月に一度など定期的に口腔内のクリーニングを実施しています。
クリーニングにはいくつかの種類がありますが、歯石除去など一般的な内容は保険診療内で受けることが可能です。
普段のセルフケアだけでは、お口の蓄積汚れを全て除去することはできません。
少しずつ溜まっていく歯石やプラークを落とすためにも、定期的にプロフェッショナルケアを取り入れることが大切です。
ドライマウスのお悩みも歯科医院で改善可能!
ドライマウスは、歯の健康とはあまり関連がないように思う方もいらっしゃるでしょう。
歯の問題ではないのに、歯科医院に相談できるの?と疑問に思われるかもしれませんが、当院をはじめ、多くの歯科医院では歯に関わる問題だけではなく、お口全体の健康を見据えた治療を提供しています。
口の中の検査をしたり、歯科衛生士によるアドバイスを受けたりすることで、適切な治療や改善方法が見つかるかもしれませんので、ぜひお気軽に相談されてみてください。
まとめ
口の中のネバネバは、日常生活の中でとても不快に感じる症状の一つです。
とは言え、実際に改善しようと思うと方法がわからないという方も少なくありません。
また、痛みや出血があるわけではないので、放置してしまう方もいらっしゃいます。
しかし、口内環境が悪い状態をそのままにしておくと、虫歯や歯周病などさまざまなトラブルにつながってしまいます。
まずはできる範囲でこまめなケアを行い、早めに歯科医院で相談されることをおすすめします。
虫歯や歯周病の治療、口腔ケアを行う予防歯科は、基本的に保険診療の範囲で処置を受けることができます。
また、重度の口腔トラブルがない場合、通院の頻度もそれほど高くならないでしょう。
正しいケアの方法を知るためにも、ぜひ歯科医院を受診するようにしましょう。