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2024.12.12

保険証なしでも歯医者で虫歯治療はできる?無保険の場合の対処法も紹介

「虫歯の痛みが我慢の限界!でも、今手元に保険証がない、こんな私はどうすれば!?」

このように、保険証を持っていないことによって途方も無い我慢を強いられている人に向けて本記事を作成しました。

保険証が手元にない事情は様々ですが、基本的に保険証がなくとも治療は受けられます。ただし、状況や治療内容によっては、保険適用の3割負担ではなく全額負担となるケースもあります。

本記事では、保険証がない幾つかのパターンの対処法などを中心に、保険治療や自由診療の違いについても説明しています。

記事内容をご確認のうえ、適切な歯科治療を選択してみてください。

保険証がなくても受診はできるのでご安心を

保険証がないからといって治療が受けられない、ということはありません。保険証がないと治療費用が高額になってしまうだけです。

日本では必要な歯科治療のほとんどは公的健康保険の適用を受けることができますが、保険証がないと3割負担のところが10割負担になってしまいます。

痛みや腫れなど、急を要する状態であれば治療を断られることはないでしょう。

保険証がない場合の治療費用は、保険適用の場合の3倍程度です。

ケースごとにことなる保険証がない場合の対処法

一言に保険証がないといっても、その背景は人それぞれです。保険証を持っていない人の代表的なケースと対処法を4つ紹介します。

  • 保険証をうっかり自宅に忘れてしまった
  • 保険証を無くしてしまった
  • 入社したばかりで保険証がまだ手元にない
  • 健康保険に加入していない

保険証をうっかり自宅に忘れてしまった

保険証を忘れてしまった場合は、とりあえずその日の治療費用10割を全額負担にて支払います。治療を受けたその月に保険証を持参すると負担分7割を返してもらえます。一時預かり金のような形になりますが、結果として保険適用治療となるため心配は無用です。

月を跨いでしまうと歯医者からの返金が受けられなくなり、自分で保健組合への申請が必要になるため注意しましょう。

保険証を無くしてしまった

保険証を無くしてしまった場合、社会保険なら勤務先の総務部、国民保険では各自治体の保険年金課へ届け出ます。

扱いは自宅に保険証を忘れてしまったときと同じく、保険証が再発行されて再度持参した時に負担した7割分を返金してもらいます。

保険証の再発行には一定の時間がかかるため、当月中の持参が難しいケースが多いです。その際は、自分で健康保険組合に申請して返金手続きを進めましょう。

入社したばかりで保険証がまだ手元にない

健康保険組合への加入手続き中で保険証が手元にない場合は、保険証が届くまでの間、全額自己負担となります。

保険証が発行されて手元に届いたら歯科医院へ保険証を持参しましょう。払いすぎた7割分の返金を受けられます。

保険証に記載されている保険適用日と実際に診察を受けた日には注意が必要です。

診察日が保険適用日の前になると、その保険証では返金を受けられません。診察日の時点で所属していた健康保険組合の保険証が必要です。

健康保険に加入していない

いわゆる無保険の状態では、全額自己負担となります。保険加入は国民の義務とされているため本来は無保険状態はあり得ないのですが、様々な事情もあることから致し方ないケースもあります。

無保険で受診する場合は治療費用が高額になるため、治療を受ける前に治療費用の相談をしておいた方が良いです。

どのくらいの費用がかかるのか、事前に把握しておきましょう。

費用が気になる場合、分割払いや支払い相談に応じてくれる歯科医院を選ぶ選択肢もあります。

保険証がない状態で治療を受ける際の注意点

保険証が手元にない状態でやむ得ず治療を受ける際の注意点を2つ紹介します。

  • 治療費用が高額になる
  • 希望する治療が受けられない可能性がある

治療費用が高額になる

保険証がない場合、3割負担が適用されないため治療費用が高額になります。例えば、保険適用なら3,000円で済む治療でも保険証がなければ10,000円かかる、という具合です。

様々な検査が必要となる治療では、より費用が高額になります。

保険のない状態で治療を受けざるを得ない場合は、事前に見積もりをとるなど費用の目安を把握しておいた方が良いでしょう。

希望する治療が受けられない可能性がある

全額自己負担となるため、経済的理由の観点から希望する治療が受けられない可能性があります。

保険適用内の基本的な治療でも自己負担金額が増えるため、必要とされる治療が受けられない可能性があることを認識しておきましょう。

歯科治療にかかる費用の目安

初診では3割負担の場合、おおよそ3,000円から4,000円の範囲内に収まります。歯科医院では初診の来院時に何かしらの治療を行うケースが多いため、実際にはもう少しかかると考えておいた方が良いでしょう。

基本料金と各種検査の料金を一覧表にまとめました。

 

保険適用前 3割負担
初診 2,610円 783円
再診 530円 159円
レントゲン 4,020円 1,206円
歯周基本検査 2,000円 600円
スケーリング 1,440円 432円
歯科疾患管理料 800円 240円
歯科衛生実地指導料 800円 240円

 

  • スケーリング:歯石などの汚れを落とすための掃除
  • 歯科疾患管理料:病状が治療に関する説明を行ったときの説明料と指導料。口腔内の状況によって金額が変わる

気になる虫歯治療の費用について、詳細を説明します。

  • 初期段階の虫歯
  • 中程度の虫歯
  • 神経を抜く必要がある場合
  • 歯が保存できないほどの重度の虫歯

初期段階の虫歯

初期段階の虫歯の治療費目安はおおよそ1,500円〜3,000円程度(3割負担)です。

初期段階の虫歯では痛みを感じることはなく、歯の表面を覆うエナメル質が溶かされた程度の状態にとどまっています。

虫歯部分を削ってレジンと呼ばれる白い詰め物をして治療完了です。

中程の虫歯

中程度の虫歯の治療にかかる費用は2,000円〜10,000円程度(3割負担)です。

歯の表面を覆うエナメル質の下には象牙質という層があり、象牙質の下には神経があります。

歯が染みるように痛い場合は、象牙質を突き抜けて神経まで虫歯が進行している証拠です。

レジンによる詰め物で治療ができない場合は、虫歯を削って銀の被せ物で対応します。

歯を削って型取りをした後に完成した詰め物をセットするため、治療費用ややや高くなります。

神経を抜く必要がある場合

神経を抜くほど虫歯が悪化した場合の治療費用の目安は、7,000円〜20,000円(3割負担)です。

虫歯が神経に達してしまった場合、神経をそのままにしておくと痛みで何も手がつかなくなってしまいます。

神経を取り除いて歯の内部を綺麗に掃除しつつ、土台と被せものをするための治療が必要です。

被せものは、保険治療では銀ですが、自費診療では他の素材を選ぶこともできます。

歯が保存できないほどの重度の虫歯

歯の上部が完全に無くなるほどの重度な虫歯の治療費の目安は3,000円〜7,000円(3割負担)です。

この状態になると神経は壊死しているため、痛みを感じることはありません。

痛みがなくとも、朽ち果てた虫歯が感染源となって他の健康な歯に悪影響を及ぼすため、抜歯が必要です。

保険診療では、主に入れ歯やブリッジにて欠損した歯を補います。

治療費用が支払えないときは?

保険適用が受けられずに思いの外治療費が高くなってしまい、支払いできそうもない場合は、まず治療を受けている歯科医院に相談してみましょう。

多くの場合は分割払いや支払いの延期に対応してくれます。

年間10万円以上の医療費に対して税金が還付される医療費控除制度も用意されていますので、有効に活用しましょう。

手持ちの現金がない場合は、クレジットカード払いやデンタルローンをうまく活用する方法もあります。

保険証がなくても受けられる歯科治療

 

歯科医院での治療には、最初から保険証がいらない自由診療があります。インプラントや歯列矯正などの治療が代表的な自由診療です。

審美性を重視した治療の多くは基本的な健康維持を目的としておらず、保険治療の考え方に一致していないため、保険適用外となっています。

虫歯治療でもセラミックなど審美性を重視する素材を使うと保険適用外となります。

  • インプラント
  • 歯列矯正

インプラント

インプラント治療は失った歯を補うために人工の歯根を顎の骨に埋め込む治療です。インプラント治療は歯の機能性を回復しつつ見た目をよくする目的がありますが、保険適用外になるため、自由診療に分類されています。治療費用は全額負担です。

インプラントの費用は高額で、通常一本あたり10万円ほどの費用がかかることが一般的です。保険証無しでも治療は受けられますが、しっかりとした資金計画を立てる必要があります。

歯列矯正

審美性の向上を目的とした歯列矯正治療の多くは保険が適用されません。健康保険がカバーする病気の治療や緊急性の高い治療に合致していないためです。

歯列矯正の治療費は幅広く、数十万〜数百万円かかるケースもあります。

顎の骨の異常や噛み合わせの悪さが原因で機能的な問題がある場合は、厚生労働省が定める特定の条件を満たした場合に限って保険適用が認められるケースがあります。

歯列矯正を検討している人は、これから行う治療が保険適用となるのか、しっかり確認しておきましょう。

まとめ

歯科医院での治療は保険証がなくとも受診できます。保険証がない場合は、一時的に治療費が全額自己負担になることを認識しておきましょう。後で治療費の7割分を返金してもらえます。

なんらかの理由で無保険状態の場合は、全額自己負担です。

治療費用について心配な人は、治療の際に歯科医院へ相談しましょう。分割払いに応じてもらえるケースもあります。

痛みを我慢しすぎて普段の生活に支障が出てしまうよりも、まずは早めの治療で余計な心配事を無くしてしまう方が先決です。

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