2025.02.12
小児歯科は何歳まで?子どもの成長に合わせた最適な治療と通院のポイント

お子さまの歯の健康を守るためには、成長に合わせた適切な治療計画を立てることが大切です。
歯科医院に関しては、一般的には、乳歯が生え始める0歳頃から永久歯が生え揃う中学生頃まで小児歯科に通うことが推奨されています。
この期間は、虫歯予防や歯並びの矯正、永久歯へのスムーズな移行を促すための重要な時期です。
以下では、一般歯科ではなく小児歯科に通うことのメリットや小児歯科の特徴について紹介していきます。
小児歯科の通院が必要な理由
子どもの歯は小さく、永久歯に比べると表面のエナメル質が薄いため虫歯になりやすい特徴があります。
さらに乳歯の虫歯は進行が早く、放置すると永久歯にも悪影響を及ぼします。
小児歯科では、こうしたトラブルを未然に防ぐために、乳歯のケアや永久歯の成長を見守りながら治療を進めます。
また、小さな子どもが安心して通えるように、専門的な知識を持つ歯科医師が子どもの心理に配慮した診療を行いますので、病院に慣れていないお子さまでも無理なく治療を受けることができます。
小児歯科が一般歯科と異なる点
一般歯科は主に成人を対象とした治療を行うのに対し、小児歯科は成長過程にある子どもに特化した診療を提供します。
たとえば、乳歯の虫歯予防に加え、将来的な歯並びや噛み合わせの問題を予防的に診断します。
また、治療時に子どもが恐怖を感じないよう、遊びやリラックス効果を取り入れた診療環境を整えています。
歯科医院の雰囲気から歯科医師の対応、親御さんへのサポートまで、子どもを中心とした診療を受けられるのが小児歯科の魅力といえるでしょう。
【年齢別】お子さまの歯の成長に合わせたトラブルと治療内容
小児歯科では、子どもの年齢や発育に合わせてさまざまな診療を行います。
以下では、年齢別によくあるトラブルや治療のないようについて見ていきましょう。
0~3歳|乳歯が生える時期のケアポイント
乳歯は生後6か月頃から生え始め、3歳頃までに生え揃います。
この時期は、乳歯が虫歯にならないよう、適切なケアを始める重要なタイミングです。
とはいえ、まだお子さま自身ができることは多くありません。
歯科医師や親御さんがしっかりとサポートしてあげるようにしましょう。
虫歯予防の第一歩
歯が生えたら、柔らかいガーゼで優しく拭くことから始めましょう。
夜間授乳の後は特に注意が必要です。
それほど虫歯のリスクが高い時期ではありませんが、ケアを怠ってしまうと虫歯を作ってしまいます。
まだ上手に痛みや不快感を伝えられない年齢なので、お子さまが辛い思いをしないよう、虫歯を作らないことがとても重要です。
フッ素塗布の効果
フッ素は歯質を強化し、虫歯になりにくくする効果があります。
小児歯科では、子どもに適した濃度のフッ素を塗布し、虫歯リスクを低下させます。
定期検診の際にブラッシング指導やフッ素塗布を受けるようにしましょう。
3~6歳|虫歯予防と習慣づけの重要性
3歳を過ぎると、乳歯が全て生え揃い、食事のバリエーションが増えます。
この時期は、お子さまに歯磨きの大切さを教え、歯磨き習慣を身につけることが重要です。
お子さま自身が歯磨きに対して好き嫌いを感じるようになる時期でもあるため、できるだけ歯磨きを楽しく、日々の習慣として取り入れていけるような関わり方をしていくようにしましょう。
仕上げ磨きの必要性
子ども自身で歯を磨き始める時期ですが、仕上げ磨きを怠ると磨き残しが増え、虫歯のリスクが高まります。
引き続き親御さんによる仕上げ磨きは続けましょう。
親御さんが丁寧に仕上げ磨きを行うことで、健康な歯を維持できます。
具体的には、下の歯の裏側や奥歯の溝の部分、歯の隙間などが磨き残しが多いポイントです。
こうした部分を重点的に磨いてあげるようにしましょう。
シーラント処置
奥歯の溝にレジンを塗り、虫歯を防ぐシーラント処置は、この時期に行うと効果的です。
特に奥歯は食べかすがたまりやすいため、虫歯予防に最適です。
6~12歳|永久歯が生え始める時期の注意点
6歳頃からは永久歯が生え始めます。
この時期は、歯並びや噛み合わせの問題が顕著になることがあります。
「乳歯の頃には問題がなかった歯並びが、永久歯になって悪くなってしまった」
「気がつくと受け口になっていることが多い」など、歯並びや噛み合わせに関する心配事は早めに歯科医院で相談することをおすすめします。
歯並びのチェック
歯が生えるスペースが足りない場合、永久歯が重なって生えることがあります。
小児歯科では、レントゲンなどを用いて歯並びの異常を早期に発見し、必要に応じて矯正治療を提案します。
また、軽度な歯並びの変化であれば、お口周りの癖を改善することも効果的です。
舌で歯を押したり、爪を噛んだり、頬杖をついたりという無意識に行ってしまう小さな癖が次第に歯並びを悪くしてしまうため、しっかりと改善していきましょう。
噛み合わせの矯正
この時期の噛み合わせは、成長とともに改善されることもありますが、適切な矯正治療を行うことで将来のトラブルを予防できます。
小児矯正はお子さまの負担になると考える親御さんもいらっしゃいますが、将来的なお口の健康を見据えた時に、小児矯正は大きなメリットのある治療と言えるでしょう。
小児歯科で受けられる治療内容と予防ケア

お子さまが生まれてから小学校を卒業するまでの間は、定期的に歯科医院でお口の健康管理や予防に取り組むことが大切です。
以下では、小児歯科で推奨している虫歯予防やケアの方法についてご紹介していきます。
フッ素塗布とシーラント|虫歯予防の基本
フッ素塗布は、乳歯や永久歯を虫歯から守るための基本的な予防法です。
小さなお子さまからご年配の方まで幅広い年齢層で行われる方法で、痛みや苦痛は一切ありません。
シーラントは、特に奥歯の溝に効果的で、隙間から発生する虫歯リスクを軽減します。
虫歯のリスクを下げることで、お子さまが苦手な治療を減らすことができます。
歯磨き指導|親子で正しいケアを学ぶ
多くの小児歯科では、お子さま自身が楽しみながら正しい歯磨きを学べるプログラムやトレーニングが用意されています。
お子さんだけではなく親御さんも一緒に参加することで、家庭でのケアの質を向上させることができます。
歯のクリーニング|定期的なメンテナンスの重要性
歯石やプラークが溜まると虫歯や歯周病の原因になります。
小児歯科での定期的なクリーニングは、歯の健康を維持するための重要なステップです。
定期的に歯科医院でクリーニングを受ける習慣を持つお子さまは、そうでないお子さまに比べて歯科医院への恐怖心や不安感が少ないという傾向があります。
小児歯科を受診するメリットとは

乳歯が永久歯に生え変わるまでの間は、小児歯科でお口の健康管理を行うことをおすすめします。
以下では、小児歯科を受診することのメリットを改めて紹介していきます。
専門知識を持つ小児歯科医による診察
小児歯科医は、子どもの成長や心理に配慮した診療を行います。
これにより、治療への恐怖心を軽減し、安心して通院できる環境を提供します。
また、子どもの時期特有のトラブルや歯並びのリスクを早期に発見し、タイミングに合わせた治療を受けることができるというメリットがあります。
予防治療でお子さまの健康を守る
小児歯科では、定期的な検診と予防治療を通じて、将来のトラブルを予防します。
これにより、親御さんも安心して子どもの成長を見守ることができます。
親御さんも安心できる環境
治療前にしっかりとした説明を受けられるため、親御さんも納得した上でお子さまを預けられます。
また、お子さまの治療を専門としている小児歯科では、子どもが通院を嫌がらない配慮も行き届いています。
よくある質問|小児歯科での対応年齢と通院時の疑問

最後に、小児歯科に関するよくある質問をご紹介していきます。
そのほかにも、子どもの歯科医院選びや受診について気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
子どもが一人で通院できるのは何歳から?
小児歯科への一人通院は、小学校中学年からが一般的です。
ただし、子どもの性格や通院経験に応じて異なりますので、まずは歯科医師と相談しましょう。
お子さまが怖がってしまったり、大人と話すことが得意ではなかったりする場合には、無理に一人で通う必要はないでしょう。
歯科医師やスタッフと信頼関係を築きながら、お子さまが「一人で行ける」と言った時には、ぜひ応援してあげてください。
小児歯科は高校生まで通えるのか?
多くの小児歯科では、高校生までの通院が可能です。
永久歯が全て生え揃う時期のケアや矯正治療を含め、小児歯科でのフォローが推奨されます。
お子さまが小児歯科では恥ずかしい、と感じるのであれば一般歯科を受診することももちろん可能です。
一方で、お子さまの中には、大きくなられた後も「ずっと通っていたからここ(小児歯科)の方が安心」と言ってくださる方もいらっしゃいます。
乳歯が抜けた後も小児歯科に通うべき?
乳歯が抜けても、永久歯の生え揃いや噛み合わせをチェックするために、定期検診を続けることが重要です。
特に、成長期の矯正治療のタイミングを逃さないためにも通院をおすすめします。
上記でもお伝えしましたが、お子さまのお気持ちを優先しながら歯科医院を選んでいただくことも大切です。
ある程度の年齢になったら、親御さんと同じ一般歯科に通われる方もいらっしゃいますし、これまでの治療履歴やスタッフとの信頼関係などから、お子さま自身が小児歯科での治療を希望されることも少なくありません。
まとめ

小児歯科は、お子さまの成長に合わせた最適な治療を行い、健康な歯を維持するための重要な役割を果たします。
乳歯から永久歯への移行期に適切なケアを受けることで、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。
本記事をお読みいただきありがとうございます。
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