2024.03.28
虫歯の痛みを解消!白い詰めもの・被せもので治療を受けるメリット
虫歯治療や欠けた歯を補う治療として、詰めものや被せものの治療を受けたことがある方は多いのではないでしょうか。
「インレー」「クラウン」と言う言葉を聞いたことがある方も多いかと思います。
詰めもの・被せもの治療に用いられる素材は、患者様のご希望に合わせたものを選択いただけます。
白い歯を再現したい、汚れがつきにくい素材にしたい、しっかり噛める素材がいいなどのご要望を叶えるためにも、まずはご自身に合った素材を知ることが大切です。
虫歯治療で使用する「詰めもの・被せもの」とは?
歯科治療で使われる補綴物には「インレー」と「クラウン」があります。
詰めものが「インレー」、被せものが「クラウン」と覚えておきましょう。
インレーは、比較的小さな欠損を埋める詰めものを指します。一方でクラウンは歯全体をかぶせるようにして補うものを指します。
削った範囲や欠損の状態に合わせてインレーを用いるかクラウンを用いるかを歯科医師が判断し、患者様のご希望に沿った素材を使って補綴物を作製していきます。
欠けた歯や部分的に削った箇所を補う「インレー」
インレーは、主に虫歯を削った部分や欠けた歯を補修する治療で装着するものです。
クラウンほど大きくなく、欠損箇所に合わせて形を削り出したものを装着していきます。
それほど大きくない虫歯の治療では、インレーを使用することが多いでしょう。
削った箇所に詰めるものなので、クラウンのように歯の形をしているわけではありません。
歯に被せるタイプの治療で使用する「クラウン」
クラウンは、歯を大きく削った際に用いられる被せものを指します。
歯の形をした人工の歯で、比較的重症度の高い虫歯の場合に適応されます。
部分的に嵌め込むインレーと違い、歯をすっぽりと覆うようなイメージでの治療になるため、差し歯と呼ばれることもあります。
詰めもの、被せものの種類はさまざま
今回ご紹介する「セラミック治療」をはじめ、詰めものや被せものにはいくつかの種類があります。セラミック治療というと自費診療の素材というイメージを持たれる方も多いかと思いますが、実際はセラミックの中でも以下のように種類が分かれます。
- オールセラミック
- ジルコニア
- ハイブリッドセラミック
そのほかにも保険診療の素材やゴールドを用いたものなど、さまざまな種類がありますので、ご自身に合ったものを選ぶようにしましょう。
保険診療の詰めもの・被せもの
保険診療の詰めもの・被せものの代表例は銀歯ではないでしょうか。
メタルクラウンなどの治療は費用が抑えられるというメリットがありますが、経年劣化のリスクや見た目が気になるという欠点もあります。
また、現在はCAD/CAM冠や硬質レジン前装冠など、見た目に白い素材を用いた保険診療での治療もあります。
適用範囲に条件があ流ことや、いずれも経年劣化による歪みや変色といったリスクはありますが、費用を抑えたい方にはおすすめの素材です。
オールセラミック
オールセラミックは、金属を一切使用していない、セラミックのみの詰めもの・被せものです。
金属を使用しないため、天然の歯に近い白さや明るさを再現できることで人気を集めています。
また、陶器ならではの強度、耐久性、なめらかさなど、さまざまなメリットがあります。
金属アレルギーの心配もないため、アレルギーが気になる方やメタルフリーにこだわりたい方にも適した素材です。
ジルコニア
人工ダイヤモンドと呼ばれるジルコニアは、非常に硬いセラミックで、奥歯など強い力がかかる箇所の治療に適しています。
汚れがつきにくい、変色しにくいといった審美的なメリットはそのままに、耐久性にこだわりたい方や噛む力が強い方にもご利用いただきやすい強力な素材です。
オールセラミック同様、金属成分が含まれていないためアレルギー体質の方にとっては嬉しい選択肢の一つとなるでしょう。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックとは、セラミックと保険診療のプラスチックを混ぜ合わせた素材です。セラミックの白さを再現しながらもプラスチックを使用することで費用を抑えることができるというメリットがあります。
また、厚生労働省で定められた基準を満たしているケースでは、保険適用でハイブリッドセラミック治療を受けることができます。
「セラミック治療は痛い」と言われるのはなぜ?
セラミック治療について調べていくと「セラミックは痛い」「治療後に歯が痛くなる」といった口コミを見かけることがあります。
生体親和性に優れているはずのセラミックが痛くなるのは、一体なぜでしょうか。
セラミック治療後に歯が痛む原因はいくつか考えられます。
以下では、その中でもよくみられる理由を3点ご紹介していきます
削る範囲が広くなるため
セラミック治療では、歯を削る範囲が少しだけ多くなると言う特徴があります。
その結果として、象牙質や神経に達することがあり、状態によっては神経を取る治療が必要になるケースもあります。
そうした治療を行うことで、歯が敏感になってしまい、一時的にズキズキとした痛みが生じることがあるのです。
噛み合わせの変化による痛み
強度のあるセラミックで治療をすることで、噛み合わせに変化が見られることがあります。
目に見えるほどの変わることはありませんが、お口の中は些細な変化でもバランスが大きく変わります。
そうした変化によって歯ぎしりや食いしばりといった習癖が現れ、周囲の歯に負担をかけてしまうことが考えられます。
セラミック治療後は神経が過敏になっていることもあるため、もともと歯ぎしりや食いしばりといった口腔習癖がある方は注意が必要です。
詰めものや被せものが合っていない
装着した詰めものや被せものが合っていないと、噛んだ際に痛みや違和感を覚えることがあります。
型取りを行ってから装着までに期間が空いてしまっていたり、そもそも詰めものや被せものがうまく作製できていなかったりすると、歯と技巧物の間に隙間ができる、必要以上に歯を圧迫するなどの問題が生じます。
特にセラミックは強度があり耐久性も優れているため、きちんと歯にフィットするものを使用しなければ、次第に他の歯へも負担をかけてしまうでしょう。
セラミックの詰めもの・被せものはいつまで痛い?
銀歯をセラミックの素材に取り替えたり、虫歯治療でセラミックの詰めもの・被せものを用いて処置を行ったりすると、患者様によっては痛みが出ることがあるという点をご理解いただけたかと思います。
では、こうした痛みはいつまで続くのでしょうか。
結論から言うと、痛みがどれくらい続くかも個人差があり、一概に「何日間」と言う答えを出すことは難しいです。
一般的には、3.4日程度で痛みや違和感が和らいでいくことが多いでしょう。
もし一週間以上痛みが続いていたり、痛みが強くて日常生活に支障をきたしていたりする場合には、細菌感染などの要因も考えられるため、早めに歯科医院で治療した部分を診てもらうことをおすすめします。
まとめ
虫歯治療で使用する詰めもの(インレー)や被せもの(クラウン)には、保険診療の銀歯やプラスチック、自費診療のセラミックやジルコニアなど、さまざまな種類があります。
セラミック治療は、見た目が美しく耐久性があることから機能面・審美面両方で大きな魅力がありますが、一方で患者様によっては数日間の違和感・痛みを覚えるケースも考えられます。
こうした痛みや違和感は数日で収まってきますが、我慢できない痛みや噛めないほどの違和感がある場合には詰めもの・被せものの再調整や治療が必要になることもありますので、お気軽に歯科医院でご相談ください。
セラミック治療だからといって痛みが強いということはありません。
美しい状態を再現したい、綺麗な状態を維持したいという方にとって、セラミック治療はメリットの大きな治療といえます。