2024.08.26
ブリッジを歯間ブラシでお手入れすべき?基本的なやり方や注意点も紹介
皆さんは、ブリッジをお手入れするとき、何を使っていますか?歯ブラシしか使わない方が多いようですが、ブリッジのお手入れには歯間ブラシも使うことをおすすめします。
ブリッジは取り外す手間がないのが魅力的ですが、構造上汚れが溜まりやすいため、お手入れをしっかりと行わなければいけません。
この記事では、歯間ブラシの基本的なやり方や使用時の注意点などについて解説しています。現在ブリッジを装着している方、今後ブリッジを装着する予定がある方は、ぜひご一読ください。
ブリッジを歯間ブラシでお手入れした方がよい理由
ブリッジは、欠損した歯の両隣にある健康な歯を削って、橋を架けるように人工歯を被せる治療法です。人工歯と自分の歯の間は、食べ物のカスやプラーク(歯垢)などが溜まりやすいため、虫歯や歯周病のリスクが自ずと高くなります。
歯ブラシだけでは歯の隙間までしっかりお手入れするのが難しいので、歯間ブラシなども使って磨き残しを防ぐ必要があります。さらに、歯間ブラシを使うことで、ブリッジが長持ちするというメリットが期待できるでしょう。
歯間ブラシとは
歯間ブラシとは、歯と歯の間の汚れを取る歯ブラシのことです。歯ブラシよりも小さく、細かい歯の隙間の掃除も可能です。形がしっかりしている分、デンタルフロスよりも人工歯に通しやすいと言われています。
歯間ブラシと一言で言っても、形状やサイズもさまざまなので、自分に適したものを選んでください。数種類用意して、使い分けるのもおすすめです。
歯間ブラシの形状
歯間ブラシの形には、I字型とL字型の2種類があります。それぞれの特徴を見てみましょう。
歯間ブラシの形状 | 特徴 |
I字型(ストレートタイプ) |
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L字型(アングルタイプ) |
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歯間ブラシの素材
歯間ブラシの素材には、ナイロンの毛を使用したワイヤータイプとゴムタイプの2種類があります。それぞれのメリットやデメリットを理解した上で、自分に合うものを選びましょう。
歯間ブラシの素材 | 特徴 |
ゴムタイプ |
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ワイヤータイプ |
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歯間ブラシのサイズ
歯間ブラシのサイズは、主に4つあります。サイズを選ぶポイントは、「ブリッジの隙間に無理なく出し入れできるかどうか」です。
歯や歯茎を傷つけないために、歯の隙間より若干小さめのものを選んでください。自分に最適なサイズが分からない場合は、かかりつけの歯科医院でアドバイスを受けるとよいでしょう。
サイズ | 適している部位 |
SSS(~0.8mm) | 歯間が最も狭い部位(前歯部) |
SS(0.8~1.0mm) | 歯間がやや狭い部位(前歯部+臼歯部) |
S(1.0~1.2mm) | 歯茎が下がっている部位・歯並びが悪い部位 |
M(1.2~1.5mm) | 歯間がやや広い部位 |
歯間ブラシの基本的なやり方
歯間ブラシを使ってお手入れするときは、まず、歯間ブラシを鉛筆のように持ちます。歯の表側から歯と歯の間にゆっくりと差し込んでください。
歯間ブラシの先が歯の噛む部分と水平になるようにして、前後に2~3回ゆっくりと動かします。ブラシが両隣の歯に当たるようにして、歯垢などの汚れをしっかりと落としましょう。さらに、歯の裏側からも同じように歯間ブラシを当てます。
なお、歯間ブラシを使う際は、歯磨きを使用する必要はありません。
ブリッジを歯間ブラシでお手入れする際の注意点
ブリッジのお手入れで歯間ブラシを使うとき、以下の5点に注意してください。
まずは歯ブラシで歯磨き
歯間ブラシを使ってブリッジをお手入れするからといって、歯ブラシで歯磨きしなくていいわけではありません。まずは歯ブラシで歯磨きをして、全体を綺麗にしてください。その後、歯間ブラシを使って、汚れを落としきれていない細かい部分のケアをします。
力を入れて磨かない
ブリッジ部分を磨くときは、つい力を入れてしまいがちですが、歯茎を傷つけたり歯茎が下がったりする原因となります。力を入れずに、歯間ブラシを斜め45度くらいに傾けて、優しく1本ずつ磨きましょう。
歯間ブラシの硬さも、重要なポイントです。柔らかすぎると効果を実感しにくいですし、硬すぎても歯を傷めてしまいます。歯間ブラシを購入する際は、ほどよい硬さのものを選ぶようにしてください。
歯間ブラシは毎食後使うこと
可能であれば、毎食後歯間ブラシを使用してください。毎食後は難しいという方は、1日1回寝る前の使用のみで構いません。
歯間ブラシを慌てて使用すると、歯茎を傷つけてしまう恐れがあります。食後に歯間ブラシを使用するときは、丁寧に磨けるように十分な時間を確保しましょう。
歯間ブラシは定期的に換える
歯間ブラシは、定期的に交換する必要があります。長期間使い続けると、口腔内に菌が増えてしまい、不衛生な環境になりかねません。
新しいものに換えるタイミングは、使用頻度や素材などによっても異なります。例えば、毎食後使用する場合、歯間ブラシの消耗は早いです。ワイヤータイプならば、1ヶ月に1回くらいのペースで交換するとよいでしょう。
また、歯間ブラシの針金が曲がったり折れたりしたときも、交換のタイミングです。一方、ゴムタイプはヘッドの部分が折れやすいこともあり、1ヶ月持たないこともあるかもしれません。使いにくいと思ったら、すぐに交換してください。
使い捨てではない歯間ブラシならば、使用後にブラシ部分を良く洗ってから風通しの良い場所で乾燥させてから保管してください。濡れたまま保管すると、細菌が繁殖してしまいます。
定期健診も忘れずに
ブリッジのお手入れは、ホームケアだけでは不十分です。定期的に歯科医師に診てもらい、お手入れがきちんとできているか、噛み合わせに問題がないか確認してもらいましょう。
ときに、ブリッジに不具合が生じたり虫歯が再発したりすることもあるので、定期的にチェックしてもらうことをおすすめします。
まとめ
ブリッジを装着している場合、歯ブラシでのお手入れだけでは、汚れをしっかりと除去できない恐れがあります。自分の歯に適した歯間ブラシを使って、口腔内を清潔に保ちましょう。その際、正しいやり方を意識することが重要です。
ヨクシオファミリー歯科佳道は、患者様とのコミュニケーションを大切にし、ご要望をできる限り引き出すことが重要だと考えています。
当院は、「できるだけ多くの歯を残したい」という想いから、予防歯科にも力を入れております。ブリッジのお手入れのやり方や歯間ブラシの使用時のポイントなど、気になることがありましたらお気軽にご相談ください。