2024.03.28
奥歯2本をインプラント治療する費用の目安は? 部分入れ歯などの治療法とも比較
食べ物をすりつぶしたり、力を込める時に食いしばったりとたくさんの役割を果たしてくれる奥歯。しかし奥歯は失っても外からは分かりづらく、反対側の奥歯が残っていれば日常生活に支障をあまり感じないケースもあります。
この記事では、奥歯がない状態をそのままにしておくことのデメリットをお伝えするとともに、奥歯を2本失ってしまった際の治療法やインプラント治療にかかる費用の相場、費用を抑える方法を解説します。
奥歯をないままにするデメリット
奥歯とは、犬歯(八重歯)と呼ばれる尖った歯から後ろの噛む面がある歯のこと。小臼歯2本と大臼歯2本、上下左右を合わせると全部で16本の奥歯があります。
奥歯にはたくさんの役割があります。奥歯がない状態をそのままにしておくと、以下のようなデメリットが考えられます。
- 噛む力が弱まり、消化器官への負担が増す
- 歯並びが悪くなる
- 顔の左右のバランスが悪くなる
奥歯がないとどうしてこのようなデメリットが生まれてくるのでしょう?
それぞれについて、解説します。
噛む力が弱まり、消化器官への負担が増す
奥歯には、前歯で小さくした食べ物をすり潰し、飲み込みやすくする働きがあります。奥歯が一本でもなくなってしまうと、噛む力が30〜40%も低下すると言われています。噛む力が低下し、しっかりすり潰せないままの食べ物を消化器官に送ってしまうと、胃腸に負担がかかってしまう可能性が高くなります。
歯並びが悪くなる
奥歯が基準となり、歯は今の位置で保っていられます。特に噛み合わせでは、下顎の歯が必要以上に奥にいかないよう、奥歯が押しとどめる役割を果たしています。
そのため、歯が抜けたりしてない状態のまま放置していると、抜けた隙間に向かって、左右の歯が倒れこんでくるようになったり、上または下の歯が伸びてきてしまったりするのです。
顔の左右のバランスが悪くなる
奥歯を失うと、奥歯がない方では物を噛みにくくなるため、歯が揃っている方で噛むようになる方がとても多いです。その結果、噛む時に使われる咀嚼筋が片側しか使われない状態になり、使われていない側の咀嚼筋がおとろえ、顔のゆがみにつながってしまうのです。
他にも、力が入りにくくなり瞬発力が発揮できなくなる、発音が不明瞭になるなどのデメリットもあります。そのため、奥歯は1本でも失ってしまったら、それを補う治療をすることが大切だと言えるでしょう。
奥歯が2本抜けてしまった場合の治療法
失ってしまった奥歯を補う治療には
- 部分入れ歯
- ブリッジ
- インプラント治療
の3つがあります。
まず保険診療となる部分入れ歯とブリッジについて、メリット・デメリットを以下で解説します。
部分入れ歯
入れ歯は義歯とも呼ばれているもので、取り外し式のものをいいます。歯が抜けた本数に応じて部分入れ歯か総入れ歯かになります。奥歯のみがなくなってしまった場合は、部分入れ歯になることがほとんどです。
部分入れ歯のメリット | 部分入れ歯のデメリット |
・保険で作る場合には安価 ・短期間で作ることができる ・壊れても修理ができる | ・違和感が強い ・噛み心地が弱い ・歯茎と入れ歯の間に食べカスが入る ・見た目が悪くなることがある ・取り外しが面倒 ・顎の骨が痩せてしまいやすい |
ブリッジ
ブリッジは、抜けた歯の両隣の歯を削り、橋を渡すようにつながった人工歯をかぶせる治療法です。両隣の歯を支えとするため、4本以上連続して歯がなかったり、一番奥の歯が2本以上連続してなかったりする場合はブリッジができない可能性が高くなります。
ブリッジのメリット | ブリッジのデメリット |
・短期間で作ることができる ・保険で作る場合には安価 | ・健康な歯をたくさん削らなければならない ・清掃が難しい ・保険適用のものは、見た目が悪くなることがある ・顎の骨が痩せてしまいやすい |
奥歯2本のインプラント治療のメリットとデメリット
ここでは自由診療となるインプラント治療について、そのメリットとデメリットについて説明します。
インプラント治療とは?
インプラント治療は、ネジのような形をした人工の歯根を、歯を失った部分の骨に埋めて、その上にセラミックなどの人工歯をかぶせるという治療法。
他の治療法と大きく違うのは、骨の中に人工歯根を埋め込む点です。この人工歯根は時間が経つと骨としっかりとくっつき、取り外しはできない分、自分の歯のような使い心地を得られます。
奥歯をインプラント治療するメリット
奥歯をインプラント治療する主なメリットは、以下の3つです。
- 寿命が長い
- 見た目が自然
- 噛む力が強く、違和感がほとんどない
1.寿命が長い
インプラント治療は、入れ歯やブリッジと比べて寿命が長いといわれています。入れ歯やブリッジは、強度が低く数年での作り直しが必要です。一方で、インプラント治療の寿命は10年程度で、きちんとした手入れをすれば、さらに寿命を伸ばせます。
2.見た目が自然
インプラント治療は、本来の歯に近い色のセラミックを使用するため、違和感なく仕上げられます。入れ歯と違い金具部分が見えることがなく、ほかの歯との境界線もわかりにくいため、安心して過ごせるでしょう。
3.噛む力が強く、違和感がほとんどない
入れ歯の場合は、直接顎の骨に埋め込むわけではないので力が伝わりづらいです。ブリッジでは、埋め込んだ素材の間に隙間ができてしまうため、固いものを食べるにはかなり力をいれなければいけません。
しかし、インプラントは歯に直接埋め込む上に隙間もできないため、顎の力をそのまま伝えられます。お肉やお菓子などの硬い食事でも不安なく食べられ、自分の歯のような使い心地が得られる場合が多いと言われています。
奥歯をインプラント治療するデメリット
一方、インプラント治療するデメリットは
- 手術が必要であること
- 骨が少ないケースでは難しいことがある
- 自由診療なので高額
- 治療期間が長くかかる
が上げられます。
奥歯を2本失った際は、どの治療法が良い?
一概に、この治療法が良いと断言することはできません。それは、治療を受ける方の年齢や口腔内の状態にもよるからです。
例えば、生活習慣病があったり、骨がもろくなっていたり、自分でお手入れが難しいご高齢の方の場合は、部分入れ歯の方が良い面もあります。反対に、まだ若く歯を使う期間が長い方や見た目をキレイに保ちたい方などは、耐久性と審美性に優れたインプラント治療が適している面もあります。
当院では「お問合せフォーム」から治療法についてのご相談に対応していますので、気軽にお問い合わせください。
奥歯2本のインプラント治療にかかる費用
インプラントの治療費の全国平均は、1本あたり約30~60万円となっています。材料自体のコストも高く、治療に使う素材の質によっても大きく変わるため、病院によって価格が大きく異なることも珍しくありません。
当院の治療費は次の通りです。
安岡デンタルオフィスは1本44万円(税込)~
安岡デンタルオフィスのインプラントは、診察料が3000~5000円、1本あたり税込44万円(上部構造込み)から治療が受けられます。内訳は次の通りです。
埋入 | ¥220,000 (税込) |
2次OPE | ¥55,000 (税込) |
アバットメント(チタン性) | ¥55,000 (税込) |
アバットメント(ジルコニア性) | ¥110,000 (税込) |
上部構造(メタルボンド) | ¥110,000 (税込) |
上部構造(ジルコニア) | ¥165,000 (税込) |
上部構造(オーバーデンチャー) | ¥440,000 (税込) |
スポーツマウスピース | ¥165,000 (税込) |
口内の状態によって、追加費用がかかる場合もあります。
実際に費用がいくらかかるかは検査をしてみないとわかりません。まずは検査を受けてみてはいかがでしょうか。
検査やお見積、ご相談は「お問合せフォーム」からお気軽にお問い合わせください。
奥歯2本のインプラント治療の費用を抑える方法
審美性の高さや自分の歯と変わらない使い心地を求めて、インプラント治療を検討している方も多いでしょう。その場合、ネックとなるのが、やはり治療費かと思います。しかし、治療のタイミングや支払方法を工夫することで、費用の低減につながる方法もあります。
以下でご紹介しますので、ぜひご参考ください。
2本同時に施術する
インプラントには割引制度はなく、「1本あたりの費用×治療本数」で治療費を計算するため、治療本数分の費用が必要です。そのため、2本同時に施術した場合でも治療費の減額はありません。
しかし、2本同時に施術すると、別々に施術するよりも診察の回数を減らせる場合があります。それは診察料を抑えることや交通費の低減にもつながります。また、何度も通わなくて良いので、時間的に余裕が生まれることも大きなメリットです。
医療費控除を利用する
インプラントの治療費は、医療費控除の対象となるため、確定申告をすることで所得税の還付が受けられる可能性があります。
医療費控除は、年間の医療費が一定額を超えた場合に、その超過分を所得控除する制度です。詳しくは下記記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
インプラントは医療費控除が受けられる!申請方法や注意点を解説
高額療養費制度を利用する
高額療養費制度は、医療機関や薬局で支払う医療費が月初から月末までの1カ月で原則80,100円を超えた場合、超えた金額が還付される制度です。ただし、加入している公的医療保険へ申請する必要があります。
上限金額が年齢や所得により変わるため、具体的な金額は厚生労働省のホームページで確認する必要があります。
クレジットカード払いでポイントを貯める
最近では、クレジットカードやその他のポイント還元率が高い支払い方法を使える歯科医院が増えてきました。当院でもクレジットカード払いに対応しています。クレジットカードを利用することで、現金で支払うよりもポイントやマイルを貯められるのでお得です。
奥歯2本のインプラント治療を受けるならヨクシオファミリー歯科住道
当院ではインプラント治療を1本あたり税込44万円(上部構造込み)から提供しています。この価格は標準的な価格ではありますが、決して格安ではありません。
しかし、当院では先端の機器を揃え、世界的なスペシャリストから指導を受けたインプラント技術を提供。また、カウンセリングのプロであるTC(トリートメントコーディネーター)が治療前に疑問や不安を解消する時間を十分に設け、安心して治療を受けていただく体制を整えております。エリアトップクラスの実績数があり、幅広い症状にも対応可能です。