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2024.09.19

親知らずの抜歯後の痛みが治らない!ドライソケットやその他の原因についても紹介

「親知らずを抜歯したものの、痛みが治らない!ドライソケットじゃないのになぜ?」このように、親知らずの抜歯後に歯の痛みに苦しんでいる人も多いのではないでしょうか。

抜歯後の痛みは3日〜4日がピークとされていますが、1週間を超えて以降も痛みが続く場合は、口腔内の状況を再確認した方が良いでしょう。

ドライソケットではないと思っていても精密に調べてみると、実はドライソケットだった!ということもあり得ます。

本記事では親知らずの抜歯後の痛みについて、あらゆる可能性をもとに詳細を説明しています。

痛みの原因を確認したい人は、ぜひ記事内容をご確認ください。

 

親知らずの抜歯後に痛みが止まらないのはなぜ?

通常親知らずの抜歯後の痛みは、多少の個人差はあるものの、おおむね抜歯後3.4日から1週間程度で収まります。

親知らずの抜歯は、横向きや奥深くに生えている奥歯を処置するケースが多いため、歯肉の切開や歯を分割する作業が伴うケースが多いです。

多少の荒療治となるため、痛みが発生するのは致し方ありません。

通常は3〜4日または1週間程度で痛みは引いていくため、抜歯後に処方された痛み止めで十分対処可能です。

1週間を超えて痛みが続く場合、主に次のような原因が考えられます。

  • 細菌感染
  • ドライソケット

細菌感染による痛み

抜歯した後の穴に汚れが溜まってしまうことがあり、細菌感染に繋がるケースがあります。

考えられる痛みの原因の一つは細菌感染です。

親知らずの抜歯後は傷口を縫うことがあります。

抜糸後の過程で正しく処置がなされないと細菌感染に繋がる、というわけです。親知らずの抜糸後にはしっかりクリーニングをしなければいけません。

抜歯部分だけのクリーニングだけでなく、全体的にクリーニングを行い、細菌感染のリスクを抑えます。

ドライソケットによる痛み

ドライソケットとは、親知らずなど抜歯をした後に穴が塞がらずに骨が露出してしまう状態のことを言います。

通常は抜歯した後に血餅という血の塊が穴を覆って、その上に伸びてきた皮膚が穴を覆うことで塞がっていきます。

ドライソケットに陥ると、穴は塞がれずにそのままになってしまいます。そのままになった穴に食べ物のカスや汚れなどが蓄積することで、骨に直当たりして痛みが出るというわけです。

ドライソケットは横向きに生えた親知らずの処置で発生するケースが多いとされています。ドライソケットか否かは、素人では判断が難しいです。あらゆる可能性を確認するために、早めに歯科医院へ向かいましょう。

親知らずと顎関節症の関係

親知らずの抜歯後に顎の骨が痛む場合、顎関節症の可能性が考えられます。さまざまな理由が考えられますが一つ挙げられるのは、親知らずを抜歯したことによる痛みや違和感が原因で口腔内のケアを怠ってしまい、炎症が起きて顎関節症を引き起こしてしまうパターンです。

抜歯後の顎関節症の症例は少ないですが、発症してしまうケースはあります。

歯茎の痛みよりも顎の痛みが消えない、という人は顎関節症の可能性がありますので、歯科医院にて適切な治療を受けましょう。

親知らずの抜歯後に痛みを我慢できない時の対処法

親知らずの抜歯後に襲われる痛みが我慢できない、という人のために5つの対処法を紹介します。

  • 鎮痛剤や抗生剤を使う
  • 歯科医院で洗浄してもらう
  • 激しい運動や飲酒・喫煙を控えてみる
  • 抜歯後の食事に注意する
  • 歯痛に効くツボがある!?

鎮痛剤や抗生剤を使う

鎮痛剤や抗生剤の服用がもっとも一般的な対処法です。抜歯の後に歯科医院からもらう鎮痛剤で対応するか、ロキソニンなど歯の痛みに効果的な痛み止めによって痛みを抑制します。

痛みの原因が炎症の場合は、抗生剤の利用によって悪化を防ぐことができます。

痛みの緩和には、まず鎮痛剤や抗生剤にて対処しましょう。

歯科医院へ薬を取りにいく時間が作れない場合は、少し多めに鎮痛剤をもらっておくと安心です。

胃に負担を感じる方は、胃腸薬も同時に服用しましょう。

歯科医院で洗浄してもらう

歯科医院で歯を洗浄してもらう方法も効果的です。ドライソケットの場合、強い痛みが出ますので、歯医者で患部を洗浄してもらったあとに炎症と化膿を止める薬を穴の中に詰めてもらうと治りが早くなります。

歯科医院では、経過を見た上で鎮痛剤や抗生剤を処方してもらえますし、状態に適した治療にて対応してくれるため治りも早いです。

親知らずの抜歯後は、強めのうがいや歯磨きができないため、穴の部分は食べかすが詰まりやすい状態が続きます。

定期的に歯医者で洗浄してもらうことで、抜歯後の歯の痛みの発生を抑えることも可能です。

激しい運動や飲酒・喫煙を控えてみる

知らずを抜歯した後の痛みは激しい運動や飲酒、喫煙を控えることによって抑えることができます。

血行が良くなりすぎると炎症がひどくなるリスクがあり、逆に悪くなると自然回復の早さに支障が出ます。

激しい運動や飲酒、喫煙は血行に直接影響するため、親知らずの抜歯後はうまくコントロールしなければいけません。

あまりの痛みに患部を冷やしたくなることもあるかと思いますが、冷やしすぎは患部の血行を悪くして自然治癒の妨げになってしまいます。5分冷やしたら30分そのままにするなど、適度な冷やし方にて対応しましょう。

抜歯後の食事に注意する

食事に気を使うことである程度の痛みは回避できます。抜歯後の穴へのダイレクトな刺激は避けたいところです。

例えば、香辛料が効いたカレーなどは炎症がひどくなる一因となりますし、砂糖が多すぎる甘い食べものも刺激が強すぎます。

その他には、ゼリーなどの柔らかい食べ物も吸い付きが強いと抜歯部分に溜まった血の塊まで吸い出してしまう原因となってしまいます。

控えた方が良い食べ物は、歯科医師へ確認しておくと安心です。

歯痛に効くツボがある!?

東洋医学的な話ですが、歯痛には効果的なツボがあります。歯科医院にも行けず、薬も飲めない状況下では、歯痛に効くツボを試してみてください。

ツボの名称は次の通りです。

 

場所の名称 押さえる場所
合谷 親指と人差し指の筋が交わる谷間のあたり
歯痛点 手のひらの薬指と中指の付け根
太谿 くるぶし内側の出っぱりとアキレス腱の真ん中にあるくぼみ
下関 耳の前(指2本手前)にあり、頬骨の下で口を開けた時にくぼみが出来る箇所
頬車 下顎角(エラの部分)と耳たぶの下端を結んだ線のほぼ真ん中
承漿 下唇と顎の間で、中央のくぼんだ箇所

 

合谷は、自分で押してみて痛いと感じる程度まで強く押しましょう。何度も繰り返し揉むことで効果を発揮します。熱を排出するツボとされており、歯の炎症に効果的です。

合谷の効き目がいまいちの場合、歯痛点も押してみます。合谷と同じく強めに揉み込むことで歯痛を緩和できます。

ツボはあくまでも一時的な対処法にすぎません。基本的な問題は解決できていませんので、早めに歯科医院へ治療に向かいましょう。

親知らずの抜歯後に起こりうる口腔内の異常

親知らずを抜歯した後に発生する可能性のある口腔内の異常を3つ、ピックアップしました。

  • ドライソケットによる腫れ
  • 膿による口臭のキツさ
  • 菌血症

ドライソケットによる腫れ

抜歯後の穴を血餅が覆えなかった場合、ドライソケットと呼ばれる状態になります。ドライソケットになると歯茎にダイレクトに細菌が接触することによって腫れを生み出す原因となり、ひどくなると膿が出ます。

抜歯後に膿が出てひどい状態になった時は、歯科医院にて抗生剤を処方してもらいましょう。傷が化膿して痛みが激しくなっている状態では、鎮痛剤が処方されます。

膿による口臭のキツさ

化膿によって歯茎に膿がたまると、自分でも歯茎から不快な臭いが放たれていることがわかります。膿による臭いはメチルメルカブタンという物質が原因です。歯垢や歯石の臭いをもはるかにしのぐ悪臭を放ちます。

あまりの悪臭のために、周囲の人よりも真っ先に自分で気づくでしょう。

抜歯後に、自分の口から悪臭が放たれていると感じた場合、早く歯科医院へいきましょう。

菌血症

菌血症とは、抜歯など口腔内の外科的処置によって血液中に細菌が侵入しまい血液中に細菌がまわることを言います。

血の中で細菌が増殖することはなく、ほとんどの場合は無症状のまま10〜30分の間に菌は消滅します。

傷口から細菌が血液内に侵入しただけの状態を菌血症と呼び、細菌感染が全身へ及んでしまった状態のことを敗血症と言います。

菌血症によって現れる症状は、一時的な発熱、発汗、全身倦怠感です。

まとめ

親知らずの抜歯後の痛みのピークは3日〜4日です。1週間を超えても痛みが続く場合、歯科医院にて原因を突き止めましょう。

痛みが長引く多くの原因はドライソケットです。ドライソケットは骨への刺激による痛みの他に、細菌感染による化膿や膿の原因にもなります。

痛みが治らない時は、ドライソケットを疑ってみましょう。

その他には、顎関節症や細菌感染を起因として痛みが継続する場合もあります。

口腔内の思わぬ異常が発生している場合もあるため、できるだけ早めに歯科医院にて原因を突き止めましょう。

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