2025.09.05
歯周病は改善できる?進行段階別の症状は?治療方法とセルフケアも解説

「もしかしたら歯周病かも」と感じたとき、「症状が改善できないのではないか」「歯が抜け落ちたらどうしよう」と不安に思う方も多いのではないでしょうか?歯周病になったときは、適切なタイミングでの治療や正しいセルフケアが重要です。この記事では、進行段階別の症状、歯周病の治療方法やセルフケア方法について解説しています。現在歯周病で悩んでいる方も、現在歯周病になっていない方も、ぜひ参考にしてください。
歯周病は改善できるもの?
歯周病は、細菌感染によって、歯ぐきや歯を支える骨などが炎症を起こす病気です。歯周組織には、歯ぐきや歯槽骨、セメント質、歯根膜があります。歯周病の症状が悪化すると、歯が抜け落ちることもあります。 基本的に、歯周病は自然に治ることはありません。しかし、適切な治療とケアにより、症状を改善することは可能です。特に、歯周病の初期段階で、セルフケアや歯科医院での治療を正しく行えば、改善できる可能性が高いです。
歯周病の症状【進行段階別】

歯周病の症状は、進行段階によって異なります。虫歯は症状が進行すると痛むことがほとんどですが、歯周病の場合、痛みがないため、知らないうちに進行しているケースも少なくありません。 基本的に、進行段階はSTAGE1~STAGE4の4段階に分けられます。それぞれどんな症状があるのかチェックしておきましょう。
| 進行段階 | 歯周ポケットの深さ | 主な症状 |
|---|---|---|
| 【STAGE1】
歯肉炎 |
2~3mm | ・歯ぐきのみ炎症が起きている状態 ・歯磨きのときや硬いものを噛んだときに軽く出血することがある ・歯ぐきのふちが腫れることはあるが、痛みはない |
| 【STAGE2】
軽度の歯周炎 |
3~5mm | ・歯を支える歯槽骨が溶けている状態 ・歯ぐきが腫れていて、歯磨きのとき出血しやすい |
| 【STAGE3】
中等度の歯周炎 |
5~7mm | ・歯槽骨が軽度のときよりもさらに溶けている状態 ・炎症が広がり、出血のほかに冷たいものがしみたり腫れたりすることがある ・歯が動揺し始める |
| 【STAGE4】
重度の歯周炎 |
6~7mm以上 | ・歯槽骨が半分以上溶けている状態 ・膿が溜まって歯ぐきがブヨブヨ ・出血しやすい ・歯が動揺し、抜け落ちる可能性がある ・口臭がきつい |
歯周病の治療はどんな流れ?
歯周病の治療方法は、進行段階によって異なります。主な流れは、以下の2通りです。症状が軽いうちに治療を開始すると、基本治療のみで改善できる可能性が高いです。
基本治療のみで歯周病 改善できた場合
①初診・検査→②歯周基本治療→③再検査で改善を確認→④メインテナンス(定期的に清掃と検査)
基本治療のみでは歯周病 改善が見込めなかった場合
基本治療で改善が見込めなかった場合
①~③までは同様に進め、その後必要に応じて歯周外科治療を追加し、再度検査で改善を確認したうえでメインテナンスに移ります。
歯周病の治療内容をチェックしてみよう!
歯周病の治療の流れを把握できたところで、次に治療内容を1つずつ見てみましょう。 治療内容を予め理解しておくと、治療に対する不安を軽減しやすくなります。
1.初診・検査
最初に、口腔内の状態を確認します。歯周ポケットの深さの測定、炎症による出血の有無、歯と歯ぐきの状態などを調べるほか、レントゲン撮影で歯石の有無、歯槽骨の破壊された範囲や程度を確認することが多いです。
さらに、動揺度検査では、ピンセットで歯を挟み動かすことで、歯の動揺度を測定します。これらの検査によって、歯周病がどの程度まで進行しているかが明らかになります。
《動揺度の分類》
| 動揺度 | 揺れの状態 |
|---|---|
| 0度 | 生理的なわずかな動き(正常範囲) |
| 1度 | 前後または左右に 1mm 未満の動き |
| 2度 | 前後または左右に 1mm 以上の動き |
| 3度 | 前後・左右だけでなく上下にも動く(垂直的動揺がある) |
2.歯周基本治療
歯周基本治療は、歯垢(プラーク)と歯石を除去する治療です。この治療は、進行段階を問わず、最初に行います。歯肉炎や初期の歯周炎の場合、この歯周基本治療のみで治療が終了することも多いです。
スケーリングとルートプレーニング
一般的に、スケーリングとルートプレーニングは、同時に行います。スケーリングとは、スケーラーと呼ばれる器具を使用して、歯の表面や根の表面の歯垢(プラーク)や歯石を取り除く治療のことです。 一方、ルートプレーニングは、スケーリングでは除去しきれれない歯根部分の歯石を除去する治療のことです。
ブラッシング指導
歯周病を改善するには、ご自身がプラークを除去できるようになることが必須です。歯科衛生士は、ブラッシング指導のプロとして、その人それぞれの歯のみがき方の癖を見抜き、効果的な歯磨き方法や歯ブラシの選び方、デンタルフロスの使い方などを丁寧に指導します。
噛み合わせの調整
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、歯に負担をかけやすいため、歯周病の進行速度を速める恐れがあります。その場合、噛み合わせの調整をします。
3.歯周外科治療
歯周基本治療のみでは歯石や歯垢を除去できなかった場合、歯周外科治療(手術)によって、歯石や歯垢を除去します。この治療は、中等度・重度の段階で行うことが多いです。歯周外科治療は、主に3種類あります。
歯周外科治療の種類
| 治療名 | 治療内容 |
|---|---|
| フラップ手術 | 歯ぐきを切開して、歯根に付着している歯石や歯垢を除去する治療 |
| 切除療法 | 歯周病で破壊された歯槽骨を整形し、炎症性の不要な歯肉を除去することで、深い歯周ポケットを浅くしてプラークコントロールしやすくする外科的治療 |
| 歯周組織再生療法 | 歯周病によって失われた骨や歯根膜などの歯周組織を再生させる治療 |
4.メインテナンス(PMTC)
歯周病の治療が終わっても、定期的なメインテナンスが必要です。メインテナンスは、歯周病の再発を防ぐための定期検診・治療です。 PMTCとは『プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング』の略で、主に、歯垢や歯石の除去、歯周組織の状態のチェックなどを行います。お一人おひとりのお口の状況によりますが平均的には3~6ヶ月ごとにメインテナンスを受けて、お口の健康を維持しましょう。
歯周病を改善するにはセルフケアが必須!

歯周病になってしまった場合、歯科医院で治療すれば安心というわけではありません。 自宅でセルフケアを行うことも重要です。せっかく歯周病の治療を受けていても、セルフケアが不十分だと歯周病が進行してしまう可能性があるので、ご注意ください。
歯磨きを丁寧に行う
歯垢(プラーク)は、歯周病の原因です。1日3回、歯磨きを丁寧に行いましょう。外出中で歯磨きがどうしても難しい場合は、うがいやマウスウォッシュで大まかな汚れだけでも落としましょう。特に、マウスウォッシュには菌の増殖を防ぐ効果があるので、おすすめです。 睡眠中は、唾液の分泌が減少するため、口腔内は細菌が繁殖しやすい状態になります。寝る前の歯磨きは、じっくりと丁寧に行いましょう。
磨くときは軽く
必ず磨く場所は、歯と歯の間・歯と歯肉の境目・歯ブラシの頭が届きにくいところ(奥歯)の3箇所です。鏡を見ながら、毛先が届いているか確認するのもよいでしょう。 歯磨きをするときは、歯と歯肉を傷つけることなく、軽く磨くのがポイントです。毛束がまっすぐなまま、歯面に当たるくらいを目安にしてください。
歯ブラシの交換頻度は月1回
歯ブラシは、月1回交換することが望ましいです。歯ブラシの毛先が開いていると、歯垢を十分に落とせなくなるため、歯磨きの際に毛先が開いていないかチェックするようにしましょう。歯ブラシの背中側から見て、毛先がはみ出ていたら、交換するタイミングです。
歯磨き粉を変える
歯磨き粉には、歯周病の予防効果が期待できるタイプもあります。歯石の沈着を防ぐゼオライト、歯ぐきの腫れを抑えるβ-グリチルレチン酸などの薬用成分が配合された歯磨き粉を選ぶのも、おすすめです。歯間ブラシやデンタルフロスも併用する 歯ブラシのほかに、歯間ブラシやデンタルフロスも使用して、汚れをしっかりと除去しましょう。特に、歯間ブラシは、歯と歯の隙間のプラークを除去するのに効果的です。使用するときは、歯ぐきを傷つけないように、ゆっくりと歯間部に挿入してください。サイズは、ご自分の歯に無理なく挿入できるサイズが望ましいです。
生活習慣を整える
免疫力の低下は、歯周病の発症・進行のリスクを高めることにつながります。まず、質の良い睡眠をとるように心がけてください。そして、食生活の見直しも必須です。間食は控え、栄養バランスの良い食事を意識してみましょう。 喫煙の習慣がある方は、喫煙を控えてください。タバコに含まれるタールが歯に付着すると、歯垢が付着しやすくなるだけでなく、タバコに含まれる有害物質が歯周病菌への抵抗力を低下させてしまいます。
正しい歯ブラシ選びが歯周病改善のカギ!?あなたに合う選び方教えます!
| ポイント | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 毛の硬さ | 基本は「ふつう」がおすすめ。歯ぐきが腫れている・出血しやすい人は「やわらかめ」を選ぶと負担が少なく磨けます。強くこすりすぎず、やさしく磨くのがコツです。 | 歯ぐきの炎症を抑え、出血を改善する |
| ヘッドの大きさ | 奥歯や歯ぐきの境目まで届きやすい小さめヘッドがおすすめ。磨き残しを減らせます。 | 奥まで磨けて磨き残しを改善する |
| 持ちやすさ | 手にフィットする柄を選ぶと細かい動きがしやすく、磨き方のコントロールが上手になります。 | 力の入れすぎを防ぎ、磨き方を改善する |
| 自分に合ったものを選ぶ | 歯並びや磨き方のクセは人それぞれ違います。自分に合った道具選びで磨き残しゼロを目指しましょう。 | 毎日のセルフケアを改善する |
迷ったら歯医者に相談を!
「どの歯ブラシが自分に合っているかわからない…」 「ちゃんと磨けているか不安…」 そんなときは、遠慮なく歯医者さんに相談してみてください。 普段使っている歯ブラシを持って行くと、選び方だけでなく磨き方のクセも一緒にチェックしてもらえます。 お一人おひとりのお口に合わせて、無理なく続けられるケア方法を一緒に考えます。
歯周病が気になった方へ ヨクシオファミリー歯科住道が適切な治療とケアをご提案します

歯周病は、初期の段階では自覚症状がほとんどないため、知らない間に進行してしまうことも珍しくありません。「歯周病ってよく聞くけど自分は大丈夫かな?」「特に気になる症状はないけどな?」 そんな方こそ、ぜひ一度検査にお越しください。 ヨクシオファミリー歯科住道では、患者さま一人ひとりに合わせて、歯周病が進行しないよう改善に向けた丁寧なケアやより良い口内環境を保てるよう指導を行っています。正しいセルフケアの方法やお口に合ったケア用品の選び方まで、プロの歯科衛生士がしっかりお伝えします。 さらに、治療中の疑問や不安にとことん寄り添うカウンセリングも実施。「どうすればもっと改善できる?」「この治療の意味は?」など、どんなことでもお気軽にご相談ください。 お口の健康を守るために、気づかない病気のサインを見逃さず、進行を防ぎながら一緒に改善を目指しましょう。








