2025.02.12
下の永久歯が斜めに生える原因と治療法|適切な対処方法を詳しく解説

こんにちは!ヨクシオファミリー歯科住道です!
お子さんの歯が乳歯から永久歯に生え変わるタイミングで、新しい歯が斜めに生えてきたというお悩みを抱く親御さんは多くいらっしゃいます。
この記事では、斜めに生える原因や対処法、矯正治療の必要性について詳しくご説明します。
この記事を読むことで、斜めに生えた歯の原因や家庭でできるサポート、さらには矯正治療を検討すべきタイミングについて理解できます。
お子様の歯並びに悩んでいるご家族は、ぜひ最後までお読みください!
永久歯が斜めに生えてくる原因

永久歯が斜めに生えるのには、いくつかの原因があります。
これらの原因を理解することで、適切な対応が可能になります。
以下では、特に子どもの成長過程に関連する要因を詳しく解説します。
成長中の顎が小さいことが影響しているケース
子どもの顎は成長途中にあり、十分なスペースが確保できないことがあります。
このような場合、永久歯が正しい位置に生えられず、斜めに生えることがあります。
特に、親から遺伝的に小さな顎を引き継いでいる場合や、食生活の変化で噛む力が弱まっている場合に多く見られます。
また、小さな顎は、歯のスペース不足だけでなく、全体の歯並びにも悪影響を及ぼします。
こうしたリスクを軽減するためには、乳歯の段階でしっかり噛む食事を意識し、顎の発育を促すことが重要です。
また、成長段階で定期的に歯科医師のチェックを受けることで、早期発見が可能になります。
歯のサイズが大きい場合の問題点
顎が小さいのと逆に、歯そのものが大きい場合も、永久歯が正しい位置で生えることが難しくなります。
このようなケースでは、隣り合う歯と押し合い、斜めに生えてくることが一般的です。
前歯や奥歯の噛み合わせが影響を受けると、咀嚼に問題が生じることもあります。
歯のサイズが原因である場合、削って小さくするわけにもいかないため、矯正治療でスペースを調整することが一般的な対処法です。
治療を行わないと、隣接する歯がさらに影響を受け、歯並び全体が悪化する可能性が高まります。
乳歯が抜けるタイミングのずれが関係しているケース
乳歯が早く抜けたり、逆に長く残りすぎたりすると、永久歯が斜めに生える原因になります。
乳歯が早く抜けると、隣の歯がそのスペースに移動してしまい、永久歯が生える場所が狭くなることがあります。
一方で、乳歯が長く残ると、永久歯が押し出され、正しい位置に生えられなくなることもあります。
このような状況を防ぐためには、乳歯の抜けるタイミングが重要です。
とはいえ、歯が抜けるタイミングには個人差があり、コントロールできるものではありません。
早めに歯科医院でレントゲンなどを用いて検査を行い、二重歯列のリスクが確認された場合には、歯科医院での抜歯も検討してみると良いでしょう。
永久歯が下で斜めに生えたときの状態別対処法

永久歯が斜めに生えた場合、状態によって適切な対処法が異なります。
ここでは、状態別の具体的な対処方法について解説します。
少し斜めで隙間があるケース
永久歯が少し斜めに生えているものの、周囲に隙間がある場合は、自然に歯並びが整う可能性があります。
このような場合、積極的な治療は必要ありません。
とはいえ、そのまま放置していると知らず知らずのうちに歯並びが乱れてしまうリスクがあるため、定期的に歯科医で経過観察を行うことが重要です。
ある程度のスペースがある場合は成長とともに歯並びが整うことが多いですが、斜めの度合いが悪化しないかをチェックすることが大切です。
歯並び全体に影響を与える可能性がある場合
歯が斜めに生えることで隣の歯が押されてしまっていたり、ブラッシングが行き届かずお口のトラブルが増加していたりと全体に悪影響を及ぼしている場合は、部分矯正や全体矯正が必要です。
部分矯正は特定の歯を対象に行い、短期間での改善が可能です。
一方、全体矯正は噛み合わせ全体を調整するために時間がかかりますが、長期的な効果が期待できます。
上唇小帯や骨の状態による問題である場合
上唇小帯が長い、または骨の形状に問題がある場合、永久歯が正しい方向に生えられないことがあります。
この場合、外科的な処置が必要になることもあります。
経過観察で改善する可能性はないため、歯科医院で詳細な検査を行い、適切な処置を受けることが重要です。
子どもの永久歯が斜めに生えるリスク

永久歯が斜めに生えると、見た目だけでなく、さまざまなリスクが伴います。
その影響を以下にまとめます。
正しく噛めないことで食事への影響
斜めに生えた歯は、噛み合わせが悪くなり、効率的に食べ物を咀嚼することが難しくなります。
特に硬いものを食べる際に不便を感じることが多くなり、食事が憂鬱になってしまうかもしれません。
また、噛む力が弱まると消化不良を引き起こす可能性もあります。
「しっかり噛んで美味しく食べる」というお口の基本的な働きが低下してしまう可能性を考えると、早めの治療が推奨されていることも納得です。
発音や話し方の問題が生じる可能性
前歯が斜めに生えると、発音が不明瞭になることがあります。
特に「サ行」や「タ行」の発音に影響が出ることが多いです。
「話すときに空気が漏れてうまく発音できない」という状況は、お子さんにとっても大きなストレスになってしまいます。
学校生活や友人との会話に自信を失うことも考えられるため、早期に矯正治療を行うことが望ましいです。
虫歯や歯肉炎のリスク増加
歯が斜めに生えていると、ブラッシングが行き届かず、歯垢が溜まりやすくなります。
その結果、虫歯や歯肉炎のリスクが増加します。
生えたばかりの永久歯を虫歯にしないためには、デンタルフロスや洗浄器具を活用し、丁寧な歯磨きを心がけることが大切です。
お口の見た目が気になってしまうお子さんも
お子さんによっては、歯並びが整っていないことを大きなコンプレックスに感じてしまうケースもあります。
「みんなは綺麗なのに」「歯並びが悪くて恥ずかしい」など、ネガティブな気持ちを抱いてしまうと大人になっても人前で笑えなかったり、口元を隠してしまう癖が抜けなくなってしまったりします。
こうした心的負担を抱えさせないためにも、早めの治療を検討しましょう。
斜めに生えた歯への日常でのサポート方法

「新しく生えてきた歯が斜めになっているような気がする」という場合には、まずは歯科医院に相談することが大切です。
その上で、状況をより悪化させないためには、日々の過ごし方やケアの習慣が重要です。
以下では、斜めに生えた歯を正しく導くためにご自宅でできる取り組みについて紹介していきます。
舌や指で押さないための注意点
歯が斜めに生えていると、お子さんが気になって舌や指で触ってしまうことがあります。
こうした習慣は歯並びの悪化を引き起こす可能性があるため、やめるよう注意を促しましょう。
口腔習癖が気になるお子さんの場合、歯科医院で改善のトレーニングを行うのもおすすめです。
歯磨きにはフロスや洗浄器具を活用
通常の歯ブラシだけでは、斜めに生えた歯の隙間を十分に掃除できないことがあります。
そういった場合には、デンタルフロスやウォーターフロスを使用することがおすすめです。
細かい部分をケアできるグッズを使用することで、歯垢を効果的に除去できます。
丁寧なケアの習慣は、虫歯や歯肉炎の予防につながります。
子供の歯が斜めに生えてきたときの矯正治療法
矯正治療で歯並びを改善する場合には、お子さんと一緒に矯正方法やタイミングについて考える必要があります。
矯正治療には大きく分けて全体的な矯正と、部分的な矯正の2種類があります。
部分矯正と全体矯正の違いとは?
部分矯正は、特定の歯だけを対象に治療を行うもので、比較的短期間で終了します。
一方、全体矯正は噛み合わせ全体を整えるため、長期間が必要です。
それぞれの治療法にはメリットとデメリットがあるため、治療を行う際には歯科医師と相談して選ぶことが大切です。
部分矯正のメリット・デメリット
メリット
- 短期間で治療が終わる
- 気になる部分を重点的に矯正できる
デメリット
- お口全体の噛み合わせにはアプローチできない
- 噛み合わせによっては対応できないことがある
全体矯正のメリット・デメリット
メリット
- 全体の噛み合わせをトータルで改善できる
- 難しい症例でも改善が期待できる
デメリット
- 部分矯正よりも期間が長くなる
- 治療期間が長くなることで、費用負担が大きくなる
成長に応じた治療タイミングの重要性
成長期に矯正治療を開始することで、効率的に歯並びを改善することができます。
特に、小学生から中学生の間に治療を始めることで、骨の成長に合わせて自然な改善が期待できます。
「矯正治療は大人になってから」「学生のうちはかわいそう」と考える親御さんもいらっしゃいますが、小児矯正には小児矯正ならではの方法やメリットもたくさんありますので、まずは一つの選択肢として歯科医院で話を聞いてみてはいかがでしょうか。
歯列が自然に揃う可能性も考慮しましょう

生えたばかりの永久歯が多少斜めになっていても、その状態が生涯続くとは限りません。
永久歯が生えそろうまでには時間がかかるため、焦らずに様子を見ることも重要です。
「生え変わったばかりの頃は心配な歯並びだったけれど、成長するにつれて違和感のない歯並びになった」というケースも多くあります。
ただし、明らかに歯並びに異常がある場合は早期の診断を受け、適切な治療を行うようにしましょう。
まとめ

この記事では、永久歯が斜めに生える原因や対処法、リスクと治療法について詳しく解説しました。
お子さんの歯並びを守るためには、早期発見と適切な対応が不可欠です。
乳歯から永久歯への生え変わりについて気になることがある場合は、早めに歯科医院で相談されてみるのも良いでしょう。
本記事をお読みいただきありがとうございます。
何かご不明な点や、お悩みがございましたら、ヨクシオファミリー歯科住道にお気軽にご相談ください。