2025.02.14
子どもの乳歯が縦に割れているかも?早めの治療ポイントと歯並びへの影響を徹底解説

こんにちは!ヨクシオファミリー歯科住道です。
子どもの歯に「縦にヒビが入っているかもしれない」と気づいた瞬間、親御さんはとても驚くでしょう。
この記事では、乳歯が縦に割れてしまう原因や応急処置、歯並びを守るための具体的な対策についてわかりやすく解説します。
この内容を読むことで、乳歯にひび割れを見つけたときにまず何をすればいいのか、どのような治療法があるのか、また歯並びへの影響を最小限に抑えるポイントが理解できます。
お子さんの乳歯に不安を感じている方や、お子さんの乳歯にヒビが入っているのを見つけたご家族の方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
先に結論をお伝えすると、乳歯の縦割れは放置すると悪化する可能性が高いです。
特に歯並びを整えたいと考えている場合は、早めの治療が後々のトラブルを防ぐ近道になります。
縦方向にヒビ?乳歯の「割れ」を見つけたときの最初のステップ

お子さんが遊んでいるときや学校で転んだとき、もしくは自宅で何か硬いものを噛んだときなど、乳歯に急な力が加わる瞬間は意外と多いです。
はじめは表面上の小さな亀裂程度に見えていても、あとから「これって縦に割れているのでは?」と気づいて驚くことがあります。
結論としては、乳歯に縦割れが疑われるときはできるだけ早めに歯科医院を受診しましょう。
小さい子どもは痛みを正確に言葉で伝えにくいため、実はヒビの奥まで亀裂が進んでいたということも考えられます。
受診が遅れると感染が進行してしまい、歯ぐきや顎の骨にも影響が及ぶ恐れがあります。
とはいえ、すぐに歯科を受診できない場合もあるかもしれません。
そのようなときには、まずお口の中を清潔に保つことが大切です。
歯ブラシで強くこすり過ぎるとヒビをさらに広げてしまう可能性があるので、子どもの様子を見ながら、優しく丁寧にケアしてあげてください。
また、冷たい水で軽くうがいをしてもらうだけでも汚れを減らせます。
応急処置は後述しますが、痛みが出始めたときの対処法なども含め、後ほど詳しくお伝えします。
乳歯が縦割れする原因と、気づきやすいサイン

乳歯が縦に割れてしまうシーンというと、どのようなものを思い浮かべるでしょうか。
以下では、歯の縦割れが起こる原因についていくつか紹介していきます。
1.外傷によるダメージ
子どもは活発に遊ぶため、転倒や衝突などの外傷で歯を強打することが少なくありません。その際、歯に縦方向の負荷がかかるとヒビや割れに発展しやすいです。
特に乳歯はエナメル質が薄く、思いがけない衝撃でダメージを受ける場合があります。
2.むし歯による歯の弱体化
むし歯の進行が深い部分まで及ぶと、歯質が弱くなります。
特に乳歯は永久歯よりもむし歯リスクが高いとされ、むし歯が進行している部分に大きな力が加わると縦割れが起こりやすいです。
3.強い噛み合わせや歯ぎしり
日常的に歯ぎしりをする習慣があると歯にかかる負担が大きくなり、亀裂や割れに結びつくケースがあります。
また、かたい食べ物を頻繁に好む場合も注意が必要です。
【気づきやすいサイン】
お子さんの歯が割れていることに気づくタイミングは、以下のようなサインが多く見られます。
- 歯の表面に細い線や亀裂が見える
- 歯を軽く叩くと痛みがある、または子どもが噛むことを嫌がる
- 歯ぐきが赤く腫れている、出血がある
- 歯の色が変化している(黄色や茶色、灰色っぽい変色)
これらのサインを発見したら、「小さいヒビだから大丈夫かも」と安易に考えず、早めに受診することをおすすめします。
すぐ歯科受診が必要か?判断のポイント

歯が割れている場合、遅かれ早かれ受診は必要になりますが、その緊急度はお子さんの状態によって異なります。
以下のような状態が見られる場合には、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
1.痛みが強い
子どもが痛みをはっきり訴えていて、水や食事をとるのもつらいと感じているようであれば、すぐに歯科医院へ連絡してください。
乳歯の神経まで割れが達しているときは感染拡大のリスクが高まるため、放置は禁物です。
2.歯茎に腫れがある
歯の根元や歯ぐき周辺が赤く腫れている場合、すでに内部で炎症が起きている可能性が高いです。
できるだけ早めに専門医の判断を仰ぎましょう。
3.出血が続いている
歯ぐきから出血がなかなか止まらなかったり、膿が出たりするような場合は緊急性が高いです。
細菌感染が進行すると全身の健康にも影響が及ぶことがありますので、急いで対処を検討してください。
応急処置と、やってはいけないこと

歯が縦に割れていることを見つけた場合や、外傷によって歯が割れてしまった場合には、適切な応急処置が重要です。
以下では、正しい応急処置とやってはいけないことを解説していきます。
【応急処置】
(1) うがいをさせて口内を清潔にする
食事やおやつの後は、できるだけ水やぬるま湯で軽くうがいをしましょう。
強い力で何度もブクブクさせる必要はありませんが、口内に残った食べかすを落とすだけでも十分効果があります。
(2) 患部を冷やす
歯ぐきが腫れて痛みが強いときは、保冷剤をタオルで包んで、ほほの外側から軽く冷やしてください。冷やすことで血管が収縮し、痛みが和らぐことがあります。
(3) 子ども用の鎮痛薬を検討する
どうしても我慢ができないほど痛い場合、市販の子ども向け鎮痛薬を一時的に使用するのも一つの手です。
ただし、使用の際は必ず用量・用法を守り、持病の有無によっては医師や薬剤師に相談してください。
また、鎮痛剤が必要なほど痛みがある場合には、早めに歯科医院を受診することが大切です。
【やってはいけないこと】
(1) 自分で歯を削ったり、折れた部分を押し込んだりする
縦に割れた歯を無理に触ると、亀裂を広げてしまい、状態をさらに悪化させる可能性があります。
削る、押し込むなどの行為は絶対に行わないでください。
(2) 過度に熱いものでうがいをする
炎症がある部分を熱で刺激してしまうと、痛みが増したり血行が促進されて腫れがひどくなったりと状況を悪化させる可能性があります。
(3) 何もせず放置する
「子どもが痛みを訴えなくなったから大丈夫」と放置するのは危険です。
問題が鎮静化しているように見えても、内部で感染が進行しているケースもあります。
乳歯が縦にヒビ割れしている場合の治療方法

乳歯に縦割れが起きた場合の治療法は、割れの深さやむし歯の有無、歯の神経の状態などによって変わります。
よく「乳歯だからそのうち抜ける」と考えがちですが、乳歯の健康状態が今後の歯並びに大きく影響することを忘れてはいけません。
(1) 割れが浅い場合
歯の表面のみ割れている程度なら、レジン(樹脂素材)などで補修を行うことが多いです。痛みやしみる症状が軽度の場合は早期治療で済むため、通院回数も少なく済む可能性があります。
(2) 神経までダメージが及んでいる場合
割れが深く、神経が露出している、または細菌感染の恐れがあると診断された場合は、神経を抜く処置(根管治療)を検討します。
子どもが小さいと治療への恐怖や抵抗があるかもしれませんが、神経を放置しておくと歯茎や骨に炎症が広がる可能性が高いです。
早い段階で治療すれば、抜歯を回避できるケースもあります。
(3) 抜歯が必要なケース
割れの状態が非常に深刻で、歯を残すのが難しい場合は抜歯の選択肢も検討されます。
乳歯を抜いた後は「スペースメンテナー」といった装置で空いたスペースを確保し、永久歯が正しい位置に生えやすくする処置をすることがあります。
(4) 歯並びや矯正を意識した治療
もし歯並びの悪さを以前から気にしているなら、このタイミングで矯正歯科の医師にも相談すると良いでしょう。
乳歯の状況や顎の成長具合を把握することで、いつ頃からどのような矯正が必要かを計画的に考えられます。抜歯や修復治療だけでなく、将来の歯並びまで見据えた包括的な治療が重要です。
治療のタイミングを逃さないためのポイント

乳歯が縦に割れているなどのトラブルはもちろん、お子さんの歯について気になっていることがある場合には、歯科医院で適切な治療を受けるようにしましょう。
そのためにも、まずは親御さんがお子さんのお口の状態をきちんと把握することが大切です。
1.定期検診を受ける
定期検診は早期発見・早期治療の基本です。
少なくとも半年に一度は歯科医院を受診して、むし歯や歯のヒビ、歯茎の状態をチェックしましょう。
2.子どもの歯磨きチェックをする
子どもは磨いているつもりでも、実際には汚れが残っていることが多いです。
特に歯の凹凸が目立ちにくい乳歯の時期は、仕上げ磨きをしてあげることを推奨します。
3.痛みや違和感を見逃さない
日頃から食事の際の様子や歯磨きのときの反応を観察して、「歯が変な感じはないか」「しみたりしないか」など、こまめに声をかけると良いでしょう。
歯並びに不安がある場合は、乳歯の段階で生じるトラブルをできるだけ早めに対処することが将来の歯並びに大きく影響します。
小さなヒビやむし歯を放置すると、永久歯が生えるスペースがずれてしまう可能性があるため、定期的な検診は欠かせません。
まとめ:不安を感じたらすぐ相談しよう

乳歯の縦割れは、想像以上に身近なトラブルです。
転倒や衝突、むし歯の進行、歯ぎしりなど、子どもの日常生活で起こりがちな出来事が原因になり得ます。
日頃から子どもの歯をこまめにチェックし、少しでも縦割れが疑われるサインを見つけたら、ぜひ歯科医院へご相談ください。
早い段階で発見できれば、痛みを最小限に抑えられ、治療期間も短縮できることが多いです。
歯並びを整えるためにも、子どもの乳歯の健康管理をしっかり行いましょう。
本記事をお読みいただきありがとうございます。
何かご不明な点や、お悩みがございましたら、ヨクシオファミリー歯科住道にお気軽にご相談ください。