2025.12.02
歯茎の腫れは自然に治るもの?原因や治療法は?対処法や治療例も紹介

歯茎の腫れにはさまざまな原因がありますが、適切に対処すれば症状が改善できる可能性が高いです。しかし、歯茎の腫れを放置していると、症状が悪化する恐れがあります。
この記事では、歯茎が腫れる原因を詳しくご紹介します。さらに、家でできる対処法や歯科医院で行う治療法なども解説しているので、歯茎の腫れが気になる方はぜひ参考にしてください。
歯茎の腫れは自然に治る?
歯茎の腫れは、原因によっては自然に治ることもあります。例えば、口内炎や擦り傷、やけどなどが原因の腫れは約1週間で自然に治ることが多いですが、 1~2週間経ってもいっこうに改善しない場合は、ほかの原因が考えられます。
歯茎の腫れを放置していると、症状は悪化する一方なので、早急に歯科医院を受診しましょう。
知らなきゃ損!歯茎が腫れる8つの理由

- ブラッシング
- 歯周病
- 虫歯
- 口内炎
- 歯根破折
- 智歯周囲炎
- 免疫力の低下
- 口腔ガン
ブラッシング
誤った方法でブラッシングしていると、歯茎の炎症を引き起こし、歯茎が腫れてしまうことがあります。
例えばブラッシングが不十分な場合、歯と歯茎の間にプラーク(細菌の塊)が付着しやすいです。その結果、プラークにより歯茎の炎症を引き起こし、歯茎が腫れてしまう傾向にあります。
また、歯ブラシで歯茎を傷つけてしまった場合も、歯茎の腫れにつながりやすいです。ブラッシングのときに力を入れて磨くと、歯茎を傷つけることがあるため、注意が必要です。
歯周病
歯周病とは、「歯垢や歯石などの汚れが歯周ポケットに溜まり、炎症を起こした状態」です。歯茎の腫れを放置すると、歯肉炎から歯周病に進行していきます。
歯茎の腫れがなくても、歯茎に違和感があったり歯茎から血がにじんだりする場合、炎症が起きている可能性が高いです。歯周病が進行すると、歯茎が腫れるだけでなく、歯周ポケットが深くなり歯がぐらつき、脱落する恐れもあります。
虫歯
虫歯も、歯茎の腫れの原因の一つです。歯に穴が開いていたり歯が黒ずんでいたりしたら、虫歯の可能性が高いです。
虫歯を放置すると、虫歯が歯髄(歯の神経)に達して神経が壊死してしまい、歯の根っこに膿が溜まります。歯茎の腫れだけでなく、ズキズキとした激しい痛みが伴うこともあるでしょう。
また、かつて虫歯治療を受けた歯が細菌感染を起こした場合、歯の根っこで膿が出ることもあります。この場合、歯の神経は死んでいるため、痛みが出ないことがほとんどです。
歯茎の腫れが引いたように思えても、治ったわけではありません。できるだけ早く歯科医院を受診してください。
口内炎
歯茎に小さな白くて丸い腫れがある場合、アフタ性口内炎の可能性があります。アフタ性口内炎とは、赤く縁取られた約2~10mmの丸くて白い潰瘍が特徴です。主に、唇の内側・舌・歯茎などに発生します。
アフタ性口内炎は、10日~2週間ほどで自然消滅することがほとんどです。口内炎の原因はさまざまですが、他の病気と関係していることもあります。いっこうに症状が改善されないときは、迷わず歯科医院を受診しましょう。
歯根破折
歯根破折とは、歯の根っこの部分が割れてしまった状態のことです。原因は、歯根の強度が低下していること、食いしばりや歯ぎしりで過度な力がかかることなどが考えられます。
歯の神経を抜いていると痛みを感じにくいため、歯の根っこが割れていても気付かないこともあります。その結果、深いところまで細菌が入り込み炎症が起こり、歯茎が腫れてしまうことが少なくありません。
智歯周囲炎
智歯周囲炎とは、親知らずから細菌感染して歯茎が腫れることです。親知らずがまっすぐ生えている場合、歯茎が腫れることはあまりないですが、斜めや横向きに生えていると歯茎が腫れることがあります。
親知らずが斜めや横向きだと歯ブラシが細部まで届きにくいため、食べ物や歯垢が溜まりやすくなり、歯茎の腫れにつながりやすいのです。
免疫力の低下
睡眠不足・疲れ・ストレス・病気などによる免疫力の低下で、歯茎が腫れることも多いです。免疫力が低下すると、歯周病菌の細菌が活発になるため、歯茎が炎症を起こして腫れてしまうことがあるのです。
口腔がん
歯茎の腫れは、口腔がんの初期症状の一つです。見た目が口内炎と似ているため、すぐに治るだろうと放置してしまうことも少なくありません。初期症状は、ほかにも出血や歯のぐらつきなどがあり、進行すると痛みや出血が続いたり口臭が強くなったりします。
口内炎と口腔がんの違い
口内炎と口腔がんは症状が似ているため、混同されることも少なくありません。しかし、口内炎と口腔がんには、いくつかの違いがあります。違いは、以下の表の通りです。
| 比較項目 | 口内炎 | 口腔がん |
|---|---|---|
| 痛み | ・痛みを感じることが多い ・食事のときや触れたときに痛みが出やすい |
・痛みを感じることが少ない |
| 治るまでの期間 | ・1~2週間で自然に治ることが多い | ・基本的に自然に治ることはない |
| 粘膜の病変 | ・基本的に生じない | ・粘膜に白や紅色の病変が現れることがある |
口腔がんの場合、早期の治療が必要です。口内炎がなかなか治らない方、気になる症状がある方は、できるだけ早く歯科医院で診てもらいましょう。
歯科医院で行う歯茎が腫れているときの治療法
歯科医院で治療する場合は、歯茎の腫れの原因によって治療法が異なります。ここでは、主な治療法を解説しますので、ぜひご一読ください。
ブラッシングが原因の場合
ブラッシングによる歯茎の腫れは、力を入れすぎて歯茎を傷つけたり、磨き残しでプラークが溜まり炎症を起こしているケースが多いです。
治療では、まず歯茎の状態を確認し、必要に応じて歯垢や歯石を除去します。その後、正しいブラッシング方法を指導し、歯ブラシの硬さや動かし方を改善することで、炎症の再発を防ぎます。
歯茎の傷が深い場合や強い炎症がある場合は、抗炎症薬の塗布や洗浄処置が行われることもあります。
歯周病の場合
歯周病が原因で歯茎が腫れている場合は、まず歯石や歯垢を徹底的に除去します。歯周ポケットの深さや炎症の度合いに応じて、歯茎のクリーニングやブラッシング指導を行います。症状が進行している場合は、局所麻酔下で歯茎を切開し、歯周病菌や感染組織を取り除く外科処置を行う場合もあります。治療後は、腫れや出血が収まるまで定期的な通院が求められ、セルフケアの指導と併せて、再発予防のサポートを行います。
虫歯の場合
虫歯による歯茎の腫れでは、根管治療で感染部位を取り除きます。歯の神経が壊死している場合は特に早期の治療が重要で、放置すると膿が溜まり、痛みや腫れが悪化することがあります。
治療では、感染した神経や組織を除去し、根管内部を洗浄・消毒します。その後、薬剤を詰めて密封し、被せ物で歯の形と噛む機能を回復させます。治療中は歯の痛みや腫れの経過を確認するため、複数回の通院が必要です。
口内炎が原因の場合
歯茎にできた口内炎による腫れは、軽度であれば自然治癒することが多いですが、痛みや炎症が強い場合は歯科医院での処置が必要です。治療では、患部の清掃と殺菌を行い、必要に応じてステロイド系軟膏や抗炎症薬を処方します。ビタミン不足や免疫力低下が原因の場合は、栄養指導や生活習慣の見直しも行います。
症状が長引く場合は、口腔がんなど別の疾患が隠れていないか精密検査を行うことがあります。
歯根破折の場合
歯の根が割れている場合、歯を残すことが難しく抜歯が必要になることがあります。割れたまま放置すると、細菌感染が広がり腫れや痛みが悪化するリスクがあります。抜歯後は、ブリッジ・入れ歯・インプラントなど複数の方法で歯の機能や見た目の回復をはかります。
智歯周囲炎(親知らず周囲の腫れ)
親知らずが原因で腫れている場合は、まず消毒や抗菌薬で炎症を抑えます。症状が落ち着いた後、親知らずの抜歯が検討されることが多く、抜歯の難易度は歯の生え方や骨の状態によって異なります。治療中は、腫れや痛みを最小限に抑えるため、抗炎症薬や鎮痛薬が処方されることもあります。抜歯後は、しっかりとしたケアと経過観察を行い、再感染や腫れの再発を防ぎます。
免疫力の低下が原因の場合
睡眠不足やストレス、病気による免疫力の低下が原因で歯茎が腫れている場合、局所的な治療と並行して全身状態の改善を図ります。治療では、歯科での歯垢・歯石除去、抗炎症処置に加え、生活習慣の改善指導を行います。バランスの取れた食事や十分な睡眠、ストレスコントロールが重要です。症状が重度の場合や全身疾患が疑われる場合は、内科との連携も必要になります。
口腔がんが原因の場合
歯茎の腫れが口腔がんによる場合、早期発見と適切な治療が何より重要です。まず精密検査を行い、腫瘍の進行度を確認します。がんが疑われる場合や診断された場合、手術など高度な治療が必要になることがあります。そのため、必要に応じて基幹病院の口腔外科にご紹介いたします。口内炎や歯周炎と症状が似ていることもあるため、2週間以上腫れや潰瘍が続く場合は、早めに受診されることをおすすめします。
歯茎が腫れた場合の応急処置

歯茎の腫れが気になるときは、早めに歯科医院を受診することをおすすめしますが、仕事や家庭の都合で、すぐに受診できないこともあるかもしれません。そこで、自宅でできる対処法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
腫れている部分を冷やす
歯茎が腫れたときは、まずは冷やします。保冷剤や袋に入れた氷水を当てるのもよいし、冷感シートを貼るのもよいでしょう。なお、保冷剤や氷を当てるときは、肌へのダメージを抑えるために、タオルなどに包んで直接肌に当てないようにしてください。
清潔な口内を維持する
毎食後できるだけ歯磨きを行い、清潔な口内を維持しましょう。歯茎が腫れている部分は、柔らかい歯ブラシを使って、丁寧にセルフケアすることが重要です。
外出時など歯磨きが難しい場合、口をゆすぎ口の中の食べかすを洗い流すだけでも効果的です。なお、うがい薬は、ノンアルコールタイプを使用します。アルコール系のうがい薬は、歯茎の腫れを悪化させる可能性があるので、避けてください。
市販薬を服用する
歯茎の腫れが気になるときは、市販薬を服用するのも一つの方法です。歯茎が腫れている場合は殺菌成分が配合された市販薬、歯茎から出血している場合はトラネキサム酸が配合された市販薬が有効です。トラネキサム酸には、出血を抑える効果があります。
歯茎の痛みがひどい場合は、グリチルリチン酸ニカリウムなどの抗炎症成分、局所麻酔成分が配合された内服薬がおすすめです。おすすめの市販薬は、以下の通りです。
| 症状 | おすすめの市販薬 |
|---|---|
| 歯茎が腫れている | ・ハレス口内薬 ・カムテクト歯茎ケア など |
| 歯茎から出血している | ・WET Weltec リペリオ ・ハイテクト生薬の恵み ひきしめハーブ など |
| 歯茎が痛む | ・デントヘルスR ・新デスパ など |
なお、日常的に服用している薬がある場合、薬の相互作用に問題ないか事前に確認しておくとよいでしょう。
歯茎の腫れを予防するセルフケアPOINT5

歯茎の腫れを防ぐためには、日々の正しいセルフケアが欠かせません。ここでは、具体的に実践しやすいポイントをご紹介します。
1. 正しい歯磨き習慣を身につける
歯磨きは歯茎の健康を守る基本です。毛の硬さは「普通」程度が最適で、強く磨きすぎると歯茎を傷つけるため、優しく丁寧に磨くことが大切です。小さめのヘッドの歯ブラシやワンタフトブラシを使い、歯と歯茎の境目や歯間部を念入りにケアしましょう。デンタルフロスや歯間ブラシの併用もおすすめです。ただし、お口の状態によっては毛の硬さは「普通」ではないほうが良い方もいらっしゃるので、歯医者で自身にあった歯ブラシを提案してもらうことをおススメします。
2. マウスウォッシュを活用する
ノンアルコールタイプのマウスウォッシュを使うことで、口内の細菌バランスを整え、炎症を抑える効果が期待できます。ただしアルコールタイプは歯茎を刺激する可能性があるため注意しましょう。
3. 禁煙を心がける
喫煙は歯茎の血行を悪くし、免疫力を低下させるため、歯周病のリスクが高まります。歯茎の健康を守るためにも禁煙は重要なセルフケアの一つです。
4. 生活習慣を整える
十分な睡眠やストレスの軽減も免疫力を保ち、歯茎の健康維持に役立ちます。栄養バランスの良い食事とあわせて、健康的な生活習慣を意識しましょう。
5. 定期的な歯科受診とクリーニング
プロによる定期的な検診やクリーニングは、歯茎の腫れを予防し、早期発見・早期治療につながります。セルフケアと併せて、歯科医院でのケアも積極的に受けましょう。
気になる歯茎の腫れ、まずはヨクシオファミリー歯科佳道へご相談ください
歯茎の腫れは、放置すると手遅れになる可能性があります。まず、歯茎の腫れの原因が何かを明確にした上で、適切な治療を早めに行うことが重要です。少しでも歯茎に違和感があったり気になったりすることがあったら、歯科医院にご相談することをおすすめします。
ヨクシオファミリー歯科佳道では、コミュニケーションを大切にして、患者様のご希望に添えるように力を注ぎます。スタッフ一同心よりお待ちしていますので、お気軽にご相談ください。








